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小林文庫の新ゲストブック

過去ログ 2001年07月01日〜2001年12月31日



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No.141 (2001/08/05 23:38) title:「ニセの答え」も知りたいな
Name:小林文庫オーナー ()
Email:kobashin@mail.wind.ne.jp
URL:http://www.st.rim.or.jp/~kobashin/

小林文庫です。

 私も、「クイズ日本人の質問」を見ました。
 3日前に問い合わせが有ったのでしたら、放送はまだズット先ではないでしょうか?
 ところで、「キツツキはなぜモーローとしないのか」と言う質問は、聞いた事が有るような気がするのですが。
 もしかしたら、放送されたのではないですか?

大塚俊一 さん
 「翼ある靴」は『戌神はなにを見たか』だったと思います。
 と書こうとしながら、「現在(昭和58年8月)…」と言う記述と合わないので、角川文庫『風の証言』の解説を読みなおしてみました。
 僕の本では「現在(昭和五十年八月)、十七冊目の書下ろし長編「戌神はなにを見たか」を執筆中で・・・」となっています。
 僕の調べた本は三版(昭和52年3月)なので、大塚さんの本はきっと初版で、その後改定されているようですね。
 

中 相作 さん
 昨日、別の用件で蔵に入ったとき、私の子供時代に読んだ本を見つけました。
 昭和三十年代後半には、ポプラ社や光文社の少年探偵団シリーズを、リアルタイムで買っていたのです。
 でも、現在コレクターズアイテムとなっているような本は無し! 残念!!
 あの時代の本を、全部取っておけば良かった。 後悔先に立たず、とはこの事ですね。
 中さんの、未確認本も何冊か有ったので、挙げておきます。

少年探偵 江戸川乱歩全集(3)
少年探偵団  著者・江戸川乱歩
発行所 株式会社ポプラ社
昭和三十九年八月五日発行
定価二百八十円 214P カバー
装幀 吉崎正巳 カバー絵さしえ 柳瀬茂

世界推理小説文庫(10)
鉄人対怪人 著者・江戸川乱歩
発行所 株式会社ポプラ社
昭和三十七年七月三十日発行
定価二百三十円 281P カバー
カバー絵さしえ 山内秀一
(まえがき「この物語を読む人に」江戸川乱歩 有り)

 昭和三十年代以降となると、本を持っている方も多い筈と思います。
 改めて、中さんの調査へのご協力をお願いします。

MBS さん
 ミステリー関係なら、広告宣伝も構わないのですが、何らかの前置きや挨拶が有ってしかるべきではないですか?
 この投稿は、エチケット違反だと思います。


No.140 (2001/08/05 20:17) title:クイズ
Name:末永昭二 ()
Email:ssuenaga@tt.rim.or.jp

中様。
さっきまで、NHKの「クイズ・日本人の質問」を見ていたのですが、結局、乱歩の問題はありませんでした。来週以降かもしれませんね。

実は、私もあの番組の電話取材を(本業で)受けたことがあるのですが、結局放送されなかったようです。オクラ入りの問題(問題として成立しなかった)もたくさんあるようですね。でも、乱歩だったら問題になりやすいですから、いずれ放送されるのでしょう。
ちなみに私が取材を受けた問題は「キツツキはあんなにヘッドバンギングしているのに、なぜモーローとしないのか」というものだったと記憶しております。私は動物学者じゃないので、もちろん「ニセの答え」作成のための取材でした。


No.139 (2001/08/05 08:02) title:乱歩著書目録アンソロジー篇新青年傑作選の部
Name:中 相作 ()
Email:stako@e-net.or.jp
URL:http://www.e-net.or.jp/user/stako/frameset.html

 ■日下三蔵様
 お知らせありがとうございました。別に取り立てて急いでいるわけでもありません。お手すきのときによろしくお願いいたします。

 ●新青年傑作選
 立風書房の「新青年傑作選」は、昭和44年から45年にかけて刊行されたあと、二度にわたって新装版が出されたようなのですが、最初の新装版の発行日がわかりません。ご存じの方はご教示ください。

新青年傑作選1 推理小説編
  昭和四十九年十二月■日 「二銭銅貨」収録
新青年傑作選2 怪奇・幻想小説編
  昭和四十九年十二月■日 「押絵と旅する男」収録
新青年傑作選3 恐怖・ユーモア小説編
  昭和五十年一月■日 「陰獣」収録

 ●クイズ日本人の質問
 という NHK のクイズ番組がありますが、今夜の放送分で乱歩にちなんだ問題が出されるみたいです。三日前、制作スタッフの方から名張市立図書館に電話でお尋ねをいただきましたので、立て板に水でお答え申しあげた次第ですが、放送がいつになるのか確認するのを失念してしまいました。たぶんきょうだと思うのですが。ちなみに私はこの時間帯、おそらく巨人横浜戦を見て手に汗を握っているはずです。NHK 受信料不払い闘争を粘り強く展開している身でもありますし。


No.138 (2001/08/05 03:48) title:翼ある靴
Name:大塚俊一 ()
Email:qwe@mx2.mesh.ne.jp

BRUTUSの山田風太郎さんの自筆死亡記事を読みました。新聞記事とのあまりの一致に、まだ冥福のことばを申し上げる気持にもなりません。
ところで、光文社文庫の「人それを情死と呼ぶ」の芦辺先生のアジテーションに負けて、「黒い白鳥」の途中で止まっていた鬼貫物を読み始めたところです。
「風の証言」角川文庫版の渡辺剣次氏の解説で、「現在(昭和58年8月)、17冊目の長編「翼ある靴」を執筆中」とありますが、どういう作品なのでしょうか。別の名前で出たんでしょうか。


No.137 (2001/08/04 23:26) title:イベント告知
Name:MBS ()

賞金、賞品総額200万円!
3人1組でチカラを合わせ犯人を探す推理イベント『推理トライアスロン』。
万博ホールで上演される難事件をじっくり「目撃」したあと、いよいよ捜査開始。
トライアルゲームをクリアしながらヒントを手に入れ、知力と体力と運を結集してズ
バリ事件を解決しよう!!

●参加資格= 18歳以上の知力・体力・運に自信のある方、3人1組
●応募方法= Eメールで代表者の方の住所・氏名・年齢・電話番号・職業・
         他2名 の方の氏名・年齢・職業をご記入の上、ご応募ください。
         お申し込みフォームhttp://www.suiritoraiasuron.com/
●応募締切= 平成13年8月10日(金)
●抽選発表= 厳正なる抽選の上、参加資格者には8月14日(火)までに代表
         者宛に招待状をお送りします。
●お問い合せ= suiri@mbs-planning.co.jpまでメールにてお問い合せください。


No.136 (2001/08/04 13:54) title:アンソロジー
Name:日下三蔵 ()
Email:CXX06677@nifty.ne.jp

日下です。

おお、すぐに答えられる質問が。

> ●乱歩著書目録アンソロジー篇渡辺剣次の部
> 渡辺剣次が編纂したアンソロジーについてお訊きいたします。タイトルに
>「13の」がついたアンソロジーは、次の四点ですべてでしょうか。

すべてです。

> また、上記の文庫化は次の一点だけが判明しているのですが、ほかにも
>文庫になったものがあるのでしょうか。

ありません。

いくつか出て来ている本があるのですが、どの本のデータを書き込めば
いいのか、判らなくなってしまいました(泣)

週明けにでも書き込みますので、重複した場合はご容赦のほどを。


No.135 (2001/08/04 07:50) title:暑い暑いとボヤキながら乱歩著書目録アンソロジー篇渡辺剣次の部
Name:中 相作 ()
Email:stako@e-net.or.jp
URL:http://www.e-net.or.jp/user/stako/frameset.html

 天気予報によれば本日、当地の最高気温は人間の平熱を平然と上回ります。車谷長吉さんの小説でおなじみの観光名所赤目四十八滝も、水涸れのせいで瀑布がすっかり痩せ細ってしまったと伝えられます。うちの番犬は一日どたっと寝そべり、身も世もなくはあはあ申しております。みなさんお元気でいらっしゃいますか。
 星新一のショートショートに暑さのせいで人を殺してしまう話がありましたが、これだけ暑い日がつづくと暑さも立派な殺人の理由となるように思えてきます。少なくとも松本清張の社会派ミステリー(話題が古くて申し訳ありません。今出来のミステリー小説のことを、私はほとんど知りません)に描かれた殺人の動機より、今年の暑さは殺人衝動を駆りたてるものとしてはるかに重いアクチュアリティをもっているのではありますまいか。
 二、三人やっつけたらどんなにすっとするだろう、とお考えのあなた、早まってはいけません。私の場合、人を殺したくなったらとりあえず岩川隆さんの『殺人全書』(光文社文庫)を読むことにしております。一度お試しください。

 ■古本まゆ様
 さっそくのご教示、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。さっそくですが、下記の渡辺剣次編纂によるアンソロジーはいかがでしょうか。

 ■喜国雅彦様
 重ね重ねお礼を申しあげます。ところで、『紅い花 青い花』と『幻想飛行機』、発行日はいつになっておりますでしょうか。何度も申し訳ありません。「空襲の美観」は、「防空壕」の抜粋を『わが夢と真実』に収録するに際してつけられたタイトルです。本気になって防空演習に精を出しながら、一方では空襲に陶然と「美」を見ているあたり、乱歩にとってうつし世のいくさがいかなるものであったのかが窺える気がして、まことに興味深いものがあります。

 ●角川文庫
 昨日ある方からメールでお知らせをいただきましたので、初版定価は現時点で次のとおり判明しております。ひきつづきご教示をお待ちいたします。

     芋虫  
    黒蜥蜴  
   一寸法師  
  悪魔の紋章  
    吸血鬼  
   黄金仮面  二六〇円
    白髪鬼  
     陰獣  
     影男  
 三角館の恐怖  
    蜘蛛男  三四〇円
 地獄の道化師  三四〇円
パノラマ島奇談  三八〇円
   緑衣の鬼  
屋根裏の散歩者  
    大暗室  
    魔術師  三四〇円
   化人幻戯  三四〇円
    十字路  
    暗黒星  三四〇円

 むろんメールでお知らせいただいた場合でも、お礼として名張市立図書館の『江戸川乱歩著書目録』はお送りいたします。なかには親の遺言で掲示板に書き込みをしてはいけないことになっている、とおっしゃる方もおありかもしれません。そんなときはメールでお願いいたします。

 ●乱歩著書目録アンソロジー篇渡辺剣次の部
 渡辺剣次が編纂したアンソロジーについてお訊きいたします。タイトルに「13の」がついたアンソロジーは、次の四点ですべてでしょうか。

13の密室
  昭和五十年五月十二日 講談社 「火縄銃」収録
13の暗号
  昭和五十年十一月八日 講談社 「二銭銅貨」収録
13の凶器
  昭和五十一年三月八日 講談社 「夢遊病者の死」収録
続・13の密室
  昭和五十一年六月二十八日 講談社 「何者」収録

 また、上記の文庫化は次の一点だけが判明しているのですが、ほかにも文庫になったものがあるのでしょうか。

13の密室 密室推理傑作選
  昭和五十四年十月十五日 講談社文庫 「火縄銃」収録

 よろしくお願いいたします。


No.134 (2001/08/03 16:12)
Name:喜国雅彦 ()
URL:http://plaza22.mbn.or.jp/~kunikikuni/kikuni/kikuni.html

中様
「紅い花〜」「〜飛行機」、二冊とも確認しました。
『空襲の美観』て、なにかと思ったら、『防空壕』の部分なのですね。


No.133 (2001/08/03 15:37) title:動物の謝肉祭
Name:古本まゆ ()
Email:mayu2@sb.starcat.ne.jp

中相作さま

 いつも中途半端な報告で申し訳ないのですが、「動物の謝肉祭」のみ所有しております。乱歩の「芋虫」は63頁から77頁に収録されております。


No.132 (2001/08/03 07:35) title:乱歩著書目録アンソロジー篇
Name:中 相作 ()
Email:stako@e-net.or.jp
URL:http://www.e-net.or.jp/user/stako/frameset.html

 ■小林文庫オーナー様
 きのうの朝は思いきり「とおりゃあーっ」と気合を入れてみたのですが、結局こちらの掲示板には接続することができませんでした。世の中には気合だけでは解決しない問題もあるみたいです。桜さんの代打として朝な朝なお邪魔しようかと考えておりましたものの、早くも二日目でこけてしまった次第です。
 けさは当方のホームページに支障が生じ、ホームページ作成ソフトからプロバイダのサーバーに接続できぬ仕儀に立ち至って、ホームページの更新ができません(ホームページ作成ソフトに頼らなければ更新できるのですが、面倒なのでパスしております)。これまでにも画像をアップロードしたあとでこうした不具合の発生することがあり(きのうも映画「盲獣 vs 一寸法師」がらみの画像をアップいたしました)、そのたびに気合でトラブルを克服してきたのですが、今回はお手上げの状態です。
 乱歩の著書目録のほうは、データを取り忘れていた「新青年」復刻版の調査をきのう済ませ、これをデータベースソフトに入力すれば、とりあえず現時点で判明している著書のデータ整理は完了というところまでこぎつけました。むろんデータの確認作業は残されておりますし、日下三蔵さんから遺漏分のご教示をいただくことにもなっておりますので、目録完成までにはまだまだかかりそうです。ひきつづきよろしくお願いいたします。

 ■喜国雅彦様
 お忙しいなか、それにまあ毎日なんだか莫迦みたいに暑いなか、丹念にお調べいただいてありがとうございました。助かります。角川文庫の初版定価は、意外に難物なのかなという気がしてきました。今後ともよろしくお願いいたします。
 名張乱歩めぐりは、乱歩ファンや探偵小説ファンなら一度は体験しておかれるべきものかと愚考します。ぜひおいでください。

 ●イメージの文学誌
 北宋社から刊行された「イメージの文学誌」というアンソロジーのシリーズをご所蔵の方はいらっしゃるでしょうか。次の三点に乱歩作品が入っているはずなのですが、いずれも未確認です。なにとぞよろしくお願いいたします。

紅い花 青い花
  昭和五十三年七月■日 監修:吉行淳之介 編:堀切直人 「毒草」収録
幻想飛行機
  昭和五十四年九月■日 監修:埴谷雄高 編:堀切直人 「空襲の美観」収録
動物の謝肉祭
  昭和五十五年二月二十五日 監修:澁澤龍彦 編:堀切直人 「芋虫」収録

 といったところで、気合を入れ直してホームページの更新作業に再挑戦いたします。たぶんあかんやろ、という予感はするのですが。


No.131 (2001/08/02 17:13) title:昭和30年代
Name:喜国雅彦 ()

 中様
 返事が遅くなってすみません。 まず前回分の訂正からです。

江川蘭子
  昭和二十二年十二月二十日 探偵公論社
>「探偵クラブ」に連載していた「僕の『日本探偵小説史』」と同文であるのかどうか、おわかりでしょうか。
 わかりませんでした。

名探偵ルコック/世界名作物語[翻訳]
>「この物語について:江戸川乱歩」は収録されていないでしょうか。
「名探偵ルコックについて、江戸川乱歩」が収録されていました

青銅の魔人
  昭和二十四年十一月五日 光文社/痛快文庫
>ページ数は「二〇二頁」ではありませんでしょうか。
 すみません202です。

 さて、昭和30年代の本を調べました。が、やはり春陽文庫とポプラ社系は初版の壁に阻まれました(ポプラ社は初版の表記が一切無いし)
 ということで、所持本はたくさんあったにも関わらず、調べがついたのは、以下たったの6冊でした。

×人間豹/江戸川乱歩文庫8
  昭和三十二年二月二十日 春陽堂書店
  【体裁】B6判 カバ 205P
  【定価】150円
  【内容】人間豹・赤い部屋・鏡地獄

×黒蜥蜴/江戸川乱歩文庫14
  昭和三十二年五月十五日 春陽堂書店
  【体裁】B6判 カバ 214P
  【定価】150円
  【内容】黒蜥蜴・地獄の道化師

×影男/江戸川乱歩文庫18
  昭和三十二年六月二十日 春陽堂書店
  【体裁】B6判 カバ 203P
  【定価】150円
  【内容】影男・月と手袋

×大暗室/名探偵明智小五郎文庫11
  昭和三十四年三月二十五日 ポプラ社
 ▲二十五日ですね
  【体裁】B6判  カバ 274P
  【定価】180円
  【意匠】カバー・牧秀人 さしえ・斉藤寿夫
  【内容】はじめに

×世界短篇傑作集(三)/世界推理小説全集七十一巻[編纂]
  昭和三十四年六月二十日 東京創元社
  【体裁】B6判 函 395P
  【定価】270円
  【内容】解説・中島河太郎

×仮面の恐怖王/少年探偵江戸川乱歩全集22
  昭和三十四年十一月三十日 光文社
  【体裁】B6判  カバ 193P
  【定価】120円
  【意匠】装丁・松野一夫 挿絵・中村猛夫

 これじゃ悔しいので角川文庫を調べましたが、こっちも初版がありませんでした。そう言えば、この本を集めていた頃はそんなこと(初版かどうか)なんて気にもしていませんでした。
 リンクありがとうございます。いつか時間が出来たら、先日中さんがアップされた順路で乱歩巡りの旅がしてみたいです。


No.130 (2001/08/02 13:01) title:掲示板の不調をお詫びします
Name:小林文庫オーナー ()
Email:kobashin@mail.wind.ne.jp
URL:http://www.st.rim.or.jp/~kobashin/

 小林文庫です。
 禁断の、会社からの書き込みです。

 きのう(8月1日)の午後から、今日の午前中にかけて、「ゲストブック」と「黒猫荘」にアクセスできませんでした。
 ゲストブックを設置しているプロバイダーの、サバー不具合が原因だと思います。
 (プロバイダーの)復旧作業により、昨日の書き込みが消えてしまった事も有るようです。

 最近、同じような不具合が続き、たびたびご迷惑をお掛けして、大変申し訳ありません。
 投稿が消えてしまった方がいらっしゃったら、是非とも、もう一度書き込んで下さい。
 よろしくお願いします。

 本当に、申し訳ありません。
 これに懲りず、「ゲストブック」「黒猫荘」への投稿を、宜しくお願いします。


No.129 (2001/08/01 09:38) title:追悼の辞と没後篇
Name:中 相作 ()
Email:stako@e-net.or.jp
URL:http://www.e-net.or.jp/user/stako/frameset.html

 流れから申しますと山田風太郎さんの追悼の辞を述べるべきところかと拝見されますが、人間への深い洞察のもとに数々の綺想を紡いだペンはすでに置かれ、病さえ手なずけて死生を恬淡と達観したかに見えた晩年のある日、乱歩と同じ7月28日の夕刻に訪れた臨終は、むしろ嘉されるべきもののように思われます。戦後の文学史に三島由紀夫と山田風太郎というふたつの重心を持ち得たことは、われわれの数少ない幸福のひとつに数えられるでしょう。以上。

 こんな日に乱歩の著書のことを持ち出すのも気が引けますが、8月からは心を入れ替えてデータ整理に精励しようとひそかに決意したことでもありますので、ご寛恕を願いたいと思います。
 没後篇に突入します。
 昭和48年から50年にかけて、角川文庫から乱歩の著書二十点が刊行されました。カバーに宮田雅之さんの切り絵を配したシリーズですが、初版定価がわかりません。判明しているのは『パノラマ島奇談』と『魔術師』のみという情けなさ。おわかりの方はよろしくご教示ください。

芋虫  昭和四十八年五月二十日
黒蜥蜴  昭和四十八年五月三十日
一寸法師  昭和四十八年六月三十日
悪魔の紋章  昭和四十八年六月三十日
吸血鬼  昭和四十八年七月二十日
黄金仮面  昭和四十八年七月二十日
白髪鬼  昭和四十八年七月二十日
陰獣  昭和四十八年九月十日
影男  昭和四十八年十一月二十日
三角館の恐怖  昭和四十九年一月三十日
蜘蛛男  昭和四十九年四月三十日
地獄の道化師  昭和四十九年六月三十日
パノラマ島奇談  昭和四十九年七月三十日/三八〇円
緑衣の鬼  昭和四十九年九月三十日
屋根裏の散歩者  昭和四十九年十月三十日
大暗室  昭和五十年一月三十日
魔術師  昭和五十年三月三十日/三四〇円
化人幻戯  昭和五十年五月二十日
十字路  昭和五十年七月二十日
暗黒星  昭和五十年十月二十五日


No.128 (2001/08/01 02:31) title:さようなら山田風太郎さん
Name:小林文庫オーナー ()
Email:kobashin@mail.wind.ne.jp
URL:http://www.st.rim.or.jp/~kobashin/

 本日午後は、外出していたため、山田風太郎さんが亡くなったことは、かなり遅くなってから知りました。
 山田風太郎さんの小説は山田さんにしか書けないものなので、貴重な方を失い、とても残念です。
 体を悪くされていた事は知っていましたが、山田さん流に病気とお付き合いしているように思っていたので、突然と感じました。
 山田風太郎さんのご冥福をお祈り致します。
 奇想天外な作品で、私達を楽しませて下さり、ありがとうございます。
 
桜さん
 アイスランドですか?
 私には、なかなか行けそうも有りませんが、行ってみたい場所ですね。
 オーロラも見てくるのでしょうか?
 お土産話をお待ちしています。
 
 桜さんがお休みされるとと、ゲストブックが一気に寂しくなってしまいそうです。
 その間は、私もできるだけ登場して、お相手させていただきます。
 (なんかヘンですね。 私の掲示板なのに (;^_^;) )
 と言いながら、今週は仕事が忙しくなかなか出てこられないかもしれません。
 
 先週から今週にかけての話題には、参加して行きたいものが多いので、徐々にご返事して行きます。


No.127 (2001/07/31 21:07) title:山田風太郎さん
Name:岩堀 ()
Email:dc8y-iwhr@asahi-net.or.jp


 今日の午後、会社で山田風太郎さんの訃報を知りました。
 その時の気持ちをどう表したらいいのでしょうか。

 偶然ながら、28日の土曜日夕方、山田風太郎・木彬光合作「悪霊の群」
 (出版芸術社)読んでいました。その頃亡くなられていたのですね。
 奇しくも、36年前乱歩が亡くなった日の同じ夕方ですね。
 「人間臨終図巻」(私の座右の書です)に乱歩終焉の事を書いていますが、
 山田風太郎さんはその頃を思い浮かべながら帰らぬ旅へ向かわれたのでは
 ないでしょうか。

 今ごろは、木さんと「やあやあお久しぶり」とか、乱歩からは「やあ、
 山田君よく来たね」とか、大いに歓談していることでしょう。

 「…晩飯を食うのも、あと千回くらいなものだろうと思う」と書いて
 始まったエッセイ(「あと千回の晩飯」)は、平成6年10月からです
 から、その倍以上生きられた訳ですね。

 山田風太郎さん、とてつもなく面白い読み物の数々本当に有難うござい
 ました。
 


No.126 (2001/07/31 13:15) title:途中で
Name: ()

旅のための買い物の途中ですが、驚きました。

 山田風太郎さんが逝去された、とテロップがながれていました。
 七九歳。
 ご冥福を祈ります。

 小林さん、午前中、十時すぎから、入り込めませんでした。
最近では、2回目でした。


No.125 (2001/07/31 07:53) title:久方ぶりの江戸川乱歩著書目録
Name:中 相作 ()
Email:stako@e-net.or.jp
URL:http://www.e-net.or.jp/user/stako/list-1946~.html

 どうもご無沙汰いたしました。ああ早くビールが飲みたいとそれのみを念じて日中を過ごす日がうちつづき、乱歩著書目録のデータ整理もすっかりサボってしまいました。不思議なことにいったんサボり始めるといくらでもサボれてしまうもので、7月もきょうで終わりだと気がついていささかあわてふためいております。あたふたあたふた。昭和37年から40年にかけて、つまりは乱歩最晩年の著書についてお訊きします。例によって未確認の×マークのみ掲げます。全容は上記 URL でご覧いただけます。よろしくお願いいたします。

×人間椅子/江戸川乱歩名作集5
  昭和三十七年五月三十日 春陽堂書店/春陽文庫1023

×第三の恐怖/世界推理小説文庫1[翻訳]
  昭和三十七年五月■日 ポプラ社
×怪船771号/世界推理小説文庫3[翻訳]
  昭和三十七年五月■日 ポプラ社
×海底の黄金/世界推理小説文庫8[翻訳]
  昭和三十七年七月■日 ポプラ社
×鉄人対怪人/世界推理小説文庫10[翻訳]
  昭和三十七年七月■日 ポプラ社

×あばかれた秘密/世界推理小説文庫11[翻訳]
  昭和三十八年四月五日 ポプラ社
×一冊の本[収録]
  昭和三十八年五月■日 雪華社
×紅はこべ/少年少女世界名作文学全集第三十八巻[翻訳]
  昭和三十八年十月二十八日 小学館

×怪人二十面相/少年探偵江戸川乱歩全集1
  昭和三十九年七月■日 ポプラ社
×少年探偵団/少年探偵江戸川乱歩全集3
  昭和三十九年七月■日 ポプラ社
×大金塊/少年探偵江戸川乱歩全集5
  昭和三十九年七月■日 ポプラ社
×透明怪人/少年探偵江戸川乱歩全集6
  昭和三十九年八月■日 ポプラ社
×宇宙怪人/少年探偵江戸川乱歩全集11
  昭和三十九年九月■日 ポプラ社
×黄金豹/少年探偵江戸川乱歩全集12
  昭和三十九年九月■日 ポプラ社
×夜光人間/少年探偵江戸川乱歩全集14
  昭和三十九年十月■日 ポプラ社


No.124 (2001/07/31 07:28) title:学習誌附録も別々にして
Name: ()

藤本さん、最近では、雑誌「ロック」は手に入れやすい(?)ような気がしています。
 もちろん、全揃いは難しいですが。掲載の短編を順次読まれているとは、うらやましいです。

 末永さん、貸本と古書店、その併設はその頃からあるのですね、出久根さんは、三年あまり、店番をされていたようです。
 「平凡」の附録は引き手あまた、とのこと。それから、学習誌の附録も別々にして、貸していた、とかかれています。

 久我壮太郎名義の1冊をはじめて、入手しました。戦前では、久我荘多郎名義をふくめて、八冊目です。
 『戦線実話小説集』大衆文芸社(大阪)、昭和16.6月、久我荘太郎
   36篇の兵士の実話を久我さんが編集された(しかし、奥付には、著者
   久我荘太郎、とかかれています)ようです。前書きなどはありません

 小林さん、明日から、二週間、アイスランドに旅にいきます。
 古書の仕入れではないので、旅に徹しようと思います。では、また。
   


No.123 (2001/07/31 03:45) title:貸本屋さんと古本屋さん
Name:末永昭二 ()
Email:ssuenaga@tt.rim.or.jp

桜様。
昭和28年夏にネオ書房が東京進出して、どうしたかというと古書店組合と接触したんですね。で、貸本屋への転業(兼業)を薦める。その結果、昭和20年代末には、(特に城南地区の)古書店のほとんどが貸本屋兼業になったというわけです。当時の古本屋さんは多かれ少なかれ、貸本業界との接点があったようです。出久根さんの世代だったら、店番というのもあったでしょうね。
でも、当時の稼ぎ頭は、誰に聞いても『平凡』ですよ。発売日には取次(問屋)で奪い合いになったといいますし、貸本屋の格は『平凡』が何冊仕入れられるかによっていたともいいますから。

>藤本様。
何にせよ、「歴史」というものはその時代の「前衛」のことを書いているものでありまして、「本陣」が出たからと言って、すべての作家がいきなり「右に倣え」をするわけではないのです。だから、歴史的な時代区分はどうであれ、いつの時代もその時代の雰囲気と合わない旧いタイプの作品は発表されています。読者も「新しい」作品ばかりを求めていたわけではありませんし。
雑誌を読むと、そういうことがわかってくると思います。私は、その「歴史がふるい落とした」作品が面白くて、雑誌ばかり読んでいます。玉石混交、というか石ばかりですが、私は石が気にならないタチなので。


No.122 (2001/07/31 00:12) title:「ロック」
Name:藤本 ()
Email:trotskyist@to.707.to

「ロック」掲載の短篇群を読んでいる。水谷や渡辺啓助みたいなメジャーを読んでも面白くないので、アンソロジーなどにおそらく入っていないであろうマイナーどころを狙いつつ。
驚いたのは正木不如丘があったことだ(常識?)。戦後にはまったくそぐわない牧歌的な味わいはほとんど大正期のB級作家そのもので、『刺青殺人事件』や「天狗」と同年の作品とはとても思えない。異様に違和を感じる。戦前と戦後って雰囲気が違うよなあ、やっぱり(柄谷行人氏なんかは戦争によって時代を区分する歴史観を批判していたが、ミステリに関してはやはりあるような気がしてならない)。

ということで、戦後に「本陣殺人事件」などから開始される「探偵小説」と、戦前の探偵小説の違いとは一体なんだろう? と少々考えている。笠井潔氏とはまた違ったものの端緒を見出したい。笠井氏の論があまりに見事すぎ、思考がそっちの方向にばかり行ってしまうので。

>宮澤様
そんな感じで、利三郎などに興味をもっておるのです。


No.121 (2001/07/30 06:50) title:連絡すると
Name: ()

「ミステリマガジン」九月号の「掲示板」。
ここには、「ミステリマガジン四百五十冊。HPB千四百冊」など譲る、とある。
 その他、文庫もあるようです。

 連絡しても、相手の人は多くの人からの連絡におわれて、大変なようです。処分リストが来る前に、行き先はそれぞれ決っているらしい。
 処分の理由がもうひとつ不明でした。


No.120 (2001/07/29 11:19) title:貸本のシステムには
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 PR誌「本」8月号。「貸本屋の客」出久根達郎。10代のころ、出久根さんは「いずみ文庫」という貸本屋さんの店番をされていたそうです。
 ・10冊月刊誌を貸本にする、3、4人借りたら
 ・5冊は併設の古書店へ、しばらくして
 ・さらに3冊、古書店へ
 ・のこり、2冊を貸し続ける
というシステムがかかれています。うまいやり方のような気がします。
 漫画が一番人気で、次は映画雑誌。

 さらに多くのシステムがあるようですが、とくに、雑誌の付録の扱い方・方策には驚きます。


No.119 (2001/07/28 11:46) title:楽しみが増えます
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文庫で、鷲尾三郎、飛鳥高の短編集が読めるのは、今、幸せな時代なのでしょうか。
 最近の目録では、鷲尾三郎『地獄の旅券』、『葬られた女』いずれも光風社。2.5万。
 光風社が随分、探偵小説を昭和30年代に出しているのを、この掲載目録からしりました。
 他の目録では、飛鳥高の本『死刑台へどうぞ』東都書房版が同じ年度に、文春新書からでていますが、こちらは千円。

 雑誌「小説推理」9月号、座談会の前半が掲載されて、後半は、9月発売の、喜国雅彦さんの『本棚探偵の冒険』に収録されるようです。楽しみな本ですね。


No.118 (2001/07/28 10:30) title:天城一
Name:大塚俊一 ()

>本当は天城一も予定していたのですが、別冊シャレードの最新号を見て、
>あわてて差し替えました……。
ただ、天城にしろ、山澤にしろ、商業出版での体系的なまとめが、素人でも手に入る価格でなされ、さらに新しいファンを開拓できれば、なおよしという感もあるのですが。

ところで、先日のオフ会でも、作家の中には遺族が版権を手放さないため出版につながらないというお話しもありましたが(例.橘外男)、やはり戦前を知る人、幻影城世代、新本格以降の世代があって今のファン層が形成されているのであって、いずれ前者2世代は消えていくわけですから、近いうちに旧作のほとんどが忘却され、無価値となる可能性は極めて高いと思われます。
そういう意味では、今が復刊、再刊、蘇刊の最後のタイミングであることは広く認識していただいたほうがいいのではないかと思います。


No.117 (2001/07/27 13:21) title:その通りでした
Name: ()

 末永さん、そうです、書店向けのものです、少し情報を早く手に入れましたが、くれた人も、貸本のことがここで話題にされていたことを知っていますので、昨日は話が弾みました。
 どこまで、ミステリや探偵ものが採用されているのか、興味があります。案外少ないのではないでしょうか。

>タイトルは『貸本小説』というものになりました
 購入します。 


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