推理小説 書評リスト

1997年7月〜9月

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《97年7月》
『少女達がいた街』 柴田よしき(角川書店) 〈ニューウエーブ作家が選ぶ、今月のミステリー〉
    佳多山大地・評 Uno! 1997年8月号

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社) (今週のベスト・エンターテインメント)
    大森望・評 週刊現代 1997年7月12日号

◆『レックス・ムンディイ』 荒俣宏(集英社)
    笠井潔・評 〈エンターテインメント情勢分析〉すばる  1997年8月号
    ※ 聖地と悪地

◆「エンターテインメント私のベスト3」 清原康正・評 日本経済新聞 1997年7月6日
    『麻雀放蕩記』 黒川博行(双葉社)

◆『逃亡』 帚木蓬生(新潮社)
    稲垣真澄・評 産経新聞 1997年6月21日
    ※ 元憲兵の"逃亡"を描く大長編

◆『奇跡の人』 真保裕一(角川書店)
    (K)・評 毎日新聞 1997年6月30日夕刊
    ※ 引き込まれる構成だが…

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)
    縄田一男・評 産経新聞聞 1997年7月5日夕刊
    ※ 毛色の違った四谷怪談

◆『斎藤家の核弾頭』 篠田節子(朝日新聞社)
    山本一夫・評 SPA! 1997年7月16日号
    ※ 西暦2075年の小説が'97年の家族・父親観を問う

◆「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 1997年7月17日号
    『ディプロトドンティア・マクロプス』 我孫子武丸(講談社ノベルス) ★★★★
    ※ トンデモ本すれすれだが、なるほど新境地を拓いた作品には違いなく、…

◆『レックス・ムンディイ』 荒俣宏(集英社)
    高橋智恵子・評 週刊宝石 1997年7月24日号

◆『ひまわりの祝祭』 藤原伊織(講談社)
    川村湊・評 読売新聞 1997年7月13日
    ※ 反語的ミステリー うまく伝わらず

◆「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1997年8月号
    『麻雀放蕩記』 黒川博行(双葉社)
    『逃亡』 帚木蓬生(新潮社)
    『シュガーレス・ラヴ』 山本文緒(集英社)
    『見なれた町に風が吹く』 山田太一(中央公論社)
    『ひまわりの祝祭』 藤原伊織(講談社)
    『狐罠』 北森鴻(講談社)
    『2万5千年の夜明け』 マーク・カンター(講談社)
    『芋奉行 青木昆陽』 羽太雄平(光文社)

◆「新刊めったくたガイド」 池上冬樹・評 本の雑誌 1997年8月号
    『セイラーズ・ホリデイ』 バリー・ギフォード(文藝春秋)
    『インディヴィジュアル・プロジェクション』 阿部和重(新潮社)
    『女殺借金地獄 中村うさぎのビンボー日記』 中村うさぎ(角川書店)
    『ジョン・レノンを信じるな』 片山恭一(角川書店)
    『黒い家』 貴志祐介(角川書店)

◆『総督と呼ばれた男』 佐々木譲(集英社)〈私のお気に入り〉
    細谷正充・評 読売新聞 1997年7月15日

◆『いざ言問はむ都鳥』 澤木喬(東京創元社・創元推理文庫)〈私のお気に入り〉
    青柳いずみこ・評 読売新聞 1997年7月15日

◆『乱歩「東京地図」』 冨田均(作品社)
    戸川安宣・評 週刊文春 1997年7月24日号
    ※ 「D坂」から二十面相の舞台まで

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)
    永野啓六・評 週刊宝石 1997年7月31日号
    ※ 「D坂」から二十面相の舞台まで

◆『総督と呼ばれた男』 佐々木譲(集英社)〈特選冒険小説〉
    吉野仁・評 週刊現代 1997年8月2日号
    ※ 昭和初期のシンガポールの「裏社会」にボスとして君臨した一日本人の半生!

◆『レフトハンド』中井拓志(角川書店)
    大森望・評 小説すばる 1997年8月号
    ※ 八方破れなエネルギーで暴走する 第四回日本ホラー大賞長編賞受賞作

◆『狐罠』 北森鴻(講談社)
    吉野仁・評 小説すばる 1997年8月号
    ※ 騙しあいと駆け引き渦巻く 骨董美術界の裏側を描いた快作。

◆『黒い家』 貴志祐介(角川書店)〈私のお気に入り〉
    北上次郎・評 読売新聞 1997年7月21日
    ※ 凶器設定の単純さに救い

◆「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 1997年7月31日号
    『鏡の奥の他人』 愛川晶(幻冬舎) ★★★★
    ※ ありがちな落ちだとわかっていて、なおかつホロリとさせられるラストからもその洗練された
      作品作りは窺えよう

◆『疫病神』 黒川博行(新潮社)〈Business in Enterteinment〉
    (仁)・評 日本経済新聞 1997年7月26日
    ※ 産廃処分場、建設現場生々しく

◆『ひまわりの祝祭』 藤原伊織(講談社)
    高野庸一・評 サンデー毎日 1997年8月3日
    ※ 幻の名画をめぐる熾烈な争奪戦

◆「エンターテインメント 国内ミステリー」 香山二三郎・評 産経新聞 1997年7月12日夕刊
    『黒い家』 貴志祐介(角川書店)
    『D−ブリッジ・テープ』 沙藤一樹(角川書店)
    『レフトハンド』 中井拓志(角川書店)
    『ひまわりの祝祭』 藤原伊織(講談社)
    『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)
    (S)・評 毎日新聞 1997年7月14日夕刊
    ※ 女3人をめぐる「愛憎地獄」

◆『ひまわりの祝祭』 藤原伊織(講談社)
    (K)・評 毎日新聞 1997年7月14日夕刊
    ※ ゴッホが娼婦に送った絵

◆「近ごろお勧めミステリー」 新保博久・評 朝日新聞 1997年7月19日夕刊
    『黒い家』 貴志祐介(角川書店)
    『鼓動を盗む女』 藤田宜永(集英社)
    『D−ブリッジ・テープ』 沙藤一樹(角川書店)

◆『奇跡の人』 真保裕一(角川書店)
    林原和彦・評 産経新聞 1997年7月21日
    ※ "もう一人の自分"探しへの旅路

◆「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 1997年7月27日
    『OUT』 桐野夏生(講談社)
    ※ 犯罪の深みにはまる主婦たち
    『羊ゲーム』 本岡類(集英社)
    『水野先生と三百年密室』 村瀬継弥(立風書房)

◆「エンターテインメント私のベスト3」 小谷真理・評 日本経済新聞 1997年7月27日
    『黒い家』 貴志祐介(角川書店)
    ※ 保険金サギと「サイコ」の恐怖
    『三月は深き紅の淵を』 恩田陸(講談社)

◆『夜の森番たち』 斎藤純(双葉社)
    村上貴史・評 オール讀物 1997年8月号
    ※ 静かに、しかし力強く語る森の物語

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)
    千街晶之・評 オール讀物 1997年8月号
    ※ "怪談"変じて因果因縁の悲劇となる

◆『黒い家』 貴志祐介(角川書店)
    西上心太・評 オール讀物 1997年8月号
    ※ 邪悪な影の淀む家に潜むものとは

◆「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1997年8月号
    『黒い家』 貴志祐介(角川書店)
    『男+女=殺人』 深谷忠記(実業之日本社)
    『麻雀放蕩記』 黒川博行(双葉社)

◆「歴史小説ベスト3」 井家上隆幸・評 小説現代 1997年8月号
    『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)


《97年8月》
『逃亡』 帚木蓬生(新潮社)
    長谷部史親・評 サンデー毎日 1997年7月13日号
    ※ 元憲兵の希望が持てない逃避行

◆『プラハの春』 春江一也(集英社)
    藤田昌司・評 サンデー毎日 1997年7月20日号
    ※ 著者はなんと、現役の外務官僚

◆『ひまわりの祝祭』 藤原伊織(講談社)
    (あ)・評 週刊読売 1997年8月3日号

◆『瞬間移動死体』 西澤保彦(講談社ノベルス) 〈ニューウエーブ作家が選ぶ、今月のミステリー〉
    倉知淳・評 Uno! 1997年9月号

◆「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1997年9月号
    『黒い家』 貴志祐介(角川書店)
    『総督と呼ばれた男』 佐々木譲(集英社)
    『複製症候群』 西澤保彦(講談社ノベルス)
    『欲望』 小池真理子(新潮社)

◆「新刊チェックリスト【日本編】ピックアップ」 山前譲・評 EQ1997年9月号
    『奇跡の人』 真保裕一(角川書店)
    『遭難者』 折原一(実業之日本社)
    『風よ、撃て』 三宅彰(文藝春秋)
    『アンデスの十字架』 高尾佐介(文藝春秋)
    『バッドブラッド』 山本甲士(角川書店)
    『銀色の蛾』 西浦一輝(角川書店)
    『冥府神の産声』 北森鴻(光文社カッパノベルス)
    『狐罠』 北森鴻(光文社カッパノベルス)
    『「長崎の鐘」殺人事件』 吉村達也(徳間書店トクマノベル)

◆「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1997年9月号
    『ひまわりの祝祭』 藤原伊織(講談社)
    『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)
    『黒い家』 貴志祐介(角川書店)
    『レフトハンド』 中井拓志(角川書店) 
    ※ この著者の魅力は何より卓越した物語力にあるわけで、....

◆『三月は深き紅の淵を』 恩田陸(講談社)
    千街晶之・評 週刊朝日 1997年8月8日号
    ※ 「幻の書物」をめぐって魅惑的でスリリングな綺譚が展開されてゆく

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)
    高橋克彦・評 日本経済新聞社 1997年8月3日
    ※ 実説を解体、鶴谷南北への挑戦

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)
    安原顯・評(天才ヤスケンの「今週のおススメ) 図書新聞 1997年7月19日号(2350号)
    ※ 京極夏彦の格調高い文体は時代小説にこそ合う
      新作を一気に読了。今後も時代小説を書き続けて欲しい。

◆『三月は深き紅の淵を』 恩田陸(講談社)
    笠井潔・評 〈エンターテインメント情勢分析〉すばる  1997年9月号
    ※ 物語と原古

◆『総督と呼ばれた男』 佐々木譲(集英社)
    稲垣真澄・評 産経新聞 1997年8月3日
    ※ 面白さ文句なし熱血漢小説

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社) 〈マルチ読書INTERNET 緑の会議室〉
    小林恭二・橋爪大三郎・広瀬克哉 読売新聞 1997年8月4日
    ※ 独特なイメージでお岩夫婦の純愛を描く

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)
    (あ)・評 週刊読売 1997年8月17・24日合併号

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)
    永江朗・評 週刊アスキー 1997年8月11日号
    ※ 「四谷怪談」を大胆に書き換えた傑作長編

◆『黒い家』 貴志祐介(角川書店)
    川村湊・評 日本経済新聞 1997年8月10日
    ※ 現実と重なる読後感の怖さ

◆「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1997年9月号
    『神々の山嶺』 夢枕獏(集英社)
    『ジェニーのいた庭』 ダグラス・プレストン(ハヤカワ文庫NV)
    『雪の夜のあと』 北原亞以子(読売新聞社)
    『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)

◆「新刊めったくたガイド」 池上冬樹・評 本の雑誌 1997年9月号
    『シカゴ、君のいた街』 武谷牧子(集英社)
    『鬱』 花村萬月(双葉社)
    『そは何者』 東郷隆(文藝春秋)
    『作家の生き方』 高井有一(角川書店)
    『ニッポンの狩猟期』 盛田隆二(集英社)
    『夜の森番たち』 斎藤純(双葉社)
    『アイム・イン・ブルー』 平中悠一(幻冬舎)

◆『OUT』 桐野夏生(講談社) 〈今週のベスト・エンターテインメント〉
    陸奥伶一・評 週刊現代 1997年8月23・30日号
    ※ 「ささいな現実」から一歩踏み出した 4人の女たちの想像を絶するドラマ

◆『螺旋』 山田正紀(幻冬舎ノベルス)
    大森望・評 週刊アスキー 1997年8月18・25日号
    ※ "史上最長"の密室大トリックに瞠目

◆「エンターテインメント私のベスト3」 森下一仁・評 日本経済新聞 1997年8月17日
    『慎二』 今野敏(双葉社)
    ※ 「少年の成長」と「オタク」の関係

◆『鏡の奥の他人』 愛川晶(幻冬舎)
    (汗)・評 日本経済新聞 1997年8月17日

◆「エンターテインメント 国内ミステリー」 香山二三郎・評 産経新聞 1997年8月16日夕刊
    『OUT』 桐野夏生(講談社)
    『あでやかな落日』 逢坂剛(毎日新聞社)
    『螺旋』 山田正紀(幻冬舎ノベルス)

◆「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 1997年8月28日号
    『あでやかな落日』 逢坂剛(毎日新聞社) ★★★★1/2
    『螺旋』 山田正紀(幻冬舎ノベルス) ★★★★1/2
    『猿の証言』 北川歩実(新潮社) ★★★★
    ※ ……注目すべきはむしろそこから社会派ミステリーへと強引に話をひん曲げていく
      筆者の筆力にあろう。

◆『紅天蛾』 太田忠司(講談社ノベルス)
    大多和伴彦・評 週刊宝石 1997年9月4日号

◆『OUT』桐野夏生(講談社)
    大森望・評 小説すばる 1997年9月号
    ※ 男性型犯罪小説に対する女性側からの高らかな勝利宣言。

◆『黒い家』 貴志祐介(角川書店)
    吉野仁・評 小説すばる 1997年9月号
    ※ 本年度日本ホラー小説大賞受賞作・貴志祐介『黒い家』は、この夏必読の傑作ホラーだ!

◆「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1997年9月号
    『あでやかな落日』 逢坂剛(毎日新聞社)
    『摘出』 松浪和夫(講談社)
    『エルミタージュの鼠』 熊谷独(新潮社)

◆「現代小説ベスト3」 関口苑生・評 小説現代 1997年9月号
    『欲望』 小池真理子(新潮社)

◆『メルカトルと美袋のための殺人』 麻耶雄嵩(講談社ノベルス) 〈ニューウエーブ作家が選ぶ、今月のミステリー〉
    近藤史恵・評 Uno! 1997年10月号

◆『英国庭園の謎』 有栖川有栖(講談社ノベルス)
    池波志乃・評 週刊朝日 1997年7月18日号
    ※ 旬のミステリー作家の短編集 出涸らしの紅茶のような渋味が広がる

◆『ひまわりの祝祭』 藤原伊織(講談社)〈旬の本〉
    谷藤徹・評 ダ・カーポ 1997年8月20日号(No.379)

◆『嗤う伊右衛門』 京極夏彦(中央公論社)〈売れてる秘密〉
    池上冬樹・評 朝日新聞 1997年8月24日
    ※ おぞましくも哀しい愛の姿

◆『総督と呼ばれた男』 佐々木譲(集英社)
    (F)・評 毎日新聞 1997年8月25日夕刊
    ※ 一つの南洋日本史

◆『OUT』桐野夏生(講談社)
    茶木則雄・評 オール讀物 1997年9月号
    ※ 街の底で、平凡な魂が危険な疾走をはじめる

◆『皇女の霊柩』内田康夫(新潮社)
    今森善之・評 オール讀物 1997年9月号
    ※ 人間の闇、歴史の影、そして殺人の謎

◆「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1997年10月号
    『OUT』 桐野夏生(講談社)
    『螺旋』 山田正紀(幻冬舎ノベルス)
    『あでやかな落日』 逢坂剛(毎日新聞社)
    『羊ゲーム』 本岡類(集英社)

◆『あでやかな落日』 逢坂剛(毎日新聞社)〈今週のベスト・エンターテインメント〉
    吉野仁・評 週刊現代 1997年9月6日
    ※ 大手家電メーカーの新商品をめぐる広告業界の暗闘を意表をつく展開で

◆「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 1997年8月31日
    『サハリン脱走列車』 辻真先(講談社)
    ※ ハイレベル作品連打する作家
    『あでやかな落日』 逢坂剛(毎日新聞社)
    『鏡の奥の他人』 愛川晶(幻冬舎)

◆「エンターテインメント私のベスト3」 小谷真理・評 日本経済新聞 1997年8月31日
    『視えずの魚』 明石散人(講談社)
    ※ フットワーク軽い脱線に魅力
    『闇吹く風』 荒俣宏(角川書店)
    『文藝百物語』 井上雅彦ほか(ぶんか社)


《97年9月》

◆「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1997年10月号
    『OUT』 桐野夏生(講談社)
    『あでやかな落日』 逢坂剛(毎日新聞社)
    『鏡の奥の他人』 愛川晶(幻冬舎)
    『螺旋』 山田正紀(幻冬舎ノベルス) 『神々の山嶺』 夢枕獏(集英社)〈今週のベスト・エンターテインメント〉
    茶木則雄・評 週刊現代 1997年9月13日
    ※ 悲運の天才クライマーの謎多き過去と登山史上最大の謎を重ねて描く迫力作

◆「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 1997年9月11日号
    『鎮魂歌 −不夜城U−』 馳星周(角川書店) ★★★★1/2
    ※ …あえて読者を選ぶハード&ビターな味つけに挑んだ辺りがこの作家の大物たる所以だろう。

◆『OUT』 桐野夏生(講談社)
    (汗)・評 読売新聞 1997年9月7日

◆『欲望』 小池真理子(新潮社)
    荒川洋治・評 朝日新聞 1997年8月31日
    ※ 不能という性の沈黙 三人の男女めぐる愛

◆『あでやかな落日』 逢坂剛(毎日新聞社)
    (川)・評 毎日新聞 1997年8月31日
    ※ 大手家電メーカーの新商品をめぐる広告業界の暗闘を意表をつく展開で

◆『サハリン脱走列車』 辻真先(講談社)〈売れてます〉
    (K)・評 毎日新聞 1997年9月1日夕刊
    ※ 陰影の濃い戦争小説

◆『OUT』 桐野夏生(講談社)
    久間十義・評 朝日新聞 1997年9月7日
    ※ なぜ死体を刻んだか条理つくす筋に冴え

◆『黒い家』 貴志祐介(角川書店)〈売れてます〉
    (K)・評 毎日新聞 1997年9月8日夕刊
    ※ 悪への底知れない傾斜

◆『ターン』 北村薫(新潮社)〈今週の一冊〉
    尾川健・評 産経新聞 1997年9月8日
    ※ 「一瞬」の導き語りかけて

◆『欲望』 小池真理子(新潮社)
    長谷部史親・評 サンデー毎日 1997年9月14日号
    ※ 直木賞受賞後はじめての長編

◆『OUT』 桐野夏生(講談社)
    笠井潔・評 〈エンターテインメント情勢分析〉すばる  1997年10月号
    ※ 臨界と外部

◆「北村薫のマジック」(北村薫『ターン』(新潮社)について)
    馳星周  波 1997年9月号

◆『ターン』 北村薫(新潮社)〈今週のベスト・エンターテインメント〉
    吉野仁・評 週刊現代 1997年9月20日
    ※ 自動車事故をきっかけに始まった 女性版画家の不思議な時空の冒険

◆『甦る「幻影城」I」
    大多和伴彦・評 週刊宝石 1997年9月25日号

◆『破線のマリス』 野沢尚(講談社)〈今週のベスト・エンターテインメント〉
    郷原宏・評 週刊現代 1997年9月27日
    ※ 一女性映像編集者が陥った謀略を描きテレビ界の「驕り」と「原罪」を痛烈告白

◆『慎治』 今野敏(双葉社)
    西上心太・評 週刊アスキー 1997年9月22日号
    ※ 少年の成長物語でもある"オタク覚醒小説"

◆「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1997年10月号
    『超・ハーモニー』 魚住直子(講談社)
    『慎治』 今野敏(双葉社)
    『片意地へんくつ一本気』 高橋治(文藝春秋)
    『禍都』 柴田よしき(トクマ・ノベルズ)
    『エルミタージュの鼠』 熊谷独(新潮社)
    『賭博の人間学』 森巣博(飛鳥新社)

◆「新刊めったくたガイド」 池上冬樹・評 本の雑誌 1997年10月号
    『欲望』 小池真理子(新潮社)
    『あでやかな落日』 逢坂剛(毎日新聞)
    『OUT』 桐野夏生(講談社)
    『刹那に似てせつなく』 唯川恵(光文社)
    『水の屍』 神崎京介(幻冬舎ノベルス)
    『百鬼譚の夜』 倉阪鬼一郎(出版芸術社)
    『マリリン・モンロー計画』 典厩五郎(祥伝社)

◆「エンターテインメント 国内ミステリー」 香山二三郎・評 産経新聞 1997年9月13日夕刊
    『鎮魂歌 −不夜城U−』 馳星周(角川書店)
    『脱出』 西村健(講談社ノベルス)
    『破線のマリス』 野沢尚(講談社)

◆『鎮魂歌 −不夜城U−』 馳星周(角川書店)
    北上次郎・評 読売新聞 1997年9月15日
    ※ 熱さと虚構が深み増す傑作

◆「エンターテインメント私のベスト3」 森下一仁・評 日本経済新聞 1997年9月21日
    『ターン』 北村薫(新潮社)

◆『六枚のとんかつ」 蘇部健一(講談社ノベルス)
    大多和伴彦・評 週刊宝石 1997年10月2日号

◆「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 1997年9月25日号
    『脱出』 西村健(講談社ノベルス) ★★★★1/2
    『荒南風(あらはえ)』 阿井渉介(講談社) ★★★★

◆『逃亡』 帚木蓬生(新潮社)〈本の格闘技〉
    岩川隆・評 週刊現ポスト 1997年10月3日号
    ※ 日本のタテ社会で問われる個人の責任。企業人にも通じる「BC級戦犯」たちの悲劇

◆『ルームメイト』 今邑彩(中央公論社C★NOVELS)
    新保博久・評 週刊宝石 1997年10月9日号

◆「新刊チェックリスト【日本編】ピックアップ」 山前譲・評 EQ1997年11月号
    『あでやかな落日』 逢坂剛(毎日新聞社)
    『ひまわりの祝祭』 藤原伊織(講談社)
    『エルミタージュの鼠』 熊谷独(新潮社)
    『羊ゲーム』 本岡類(集英社)
    『摘出』 松浪和夫(講談社)
    『遺骨』 内田康夫(角川書店)
    『黒い家』 貴志祐介(角川書店)
    『メルカトルと美袋のための殺人』 麻耶雄嵩(講談社ノベルス)
    『英国庭園の謎』 有栖川有栖(講談社ノベルス)
    『男+女=殺人』 深谷忠記(実業之日本社)
    『シャーロック・ホームズの決闘』 伊吹秀明(幻冬舎)
    『まどろみ消去』 森博嗣(講談社ノベルス)
    『崩れる』 貫井徳郎(集英社)

◆「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1997年11月号
    『クラッカー』 建倉圭介(角川書店)
    『破線のマリス』 野沢尚(講談社)
    『鎮魂歌 −不夜城U−』 馳星周(角川書店)
    『脱出』 西村健(講談社ノベルス)
    『ガラスの麒麟』 加納朋子(講談社) 『神々の山嶺』 夢枕獏(集英社)
    大森望・評 小説すばる 1997年10月号
    ※ 圧倒的なディテールとリアリティ。構想20年、渾身の山岳小説!

◆『螺旋』 山田正紀(幻冬舎ノベルス)
    吉野仁・評 小説すばる 1997年10月号
    ※ 千葉房総半島を舞台に、神秘的世界を見事に創出した、山田正紀の最新作

◆「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1997年11月号
    『鎮魂歌 −不夜城U−』 馳星周(角川書店)
    『神々の山嶺』 夢枕獏(集英社)
    『破線のマリス』 野沢尚(講談社)
    『風が吹いたら桶屋がもうかる』 井上夢人(集英社)

◆『崩れる』 貫井徳郎(集英社)〈ニューウエーブ作家が選ぶ、今月のミステリー〉
    加納朋子・評 Uno! 1997年11月号


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last up date 1997/11/02