---------------------------------------------------------------------- 推理小説 書評リスト 1996年 Copyright 小林文庫 URL: http://www3.wind.ne.jp/kobashin/ E-mail kobashin@mail.wind.co.jp 最終更新日 1998/05/10 ---------------------------------------------------------------------- 《1月》 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞1月7日     『梟の拳』 香納諒一(講談社)     ※ 自己回復する元ボクサーに爽快感     『巴里からの遺言』 藤田宜永(文藝春秋)     『窒息地帯』 本岡類(新潮社) 『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)     北村薫・評 〈エンターテインメント〉 読売新聞 1月21日     ※ 長大重厚な“至福の時” 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 1月25日号     『ネヌウェンラーの密室』 小森健太朗(講談社ノベルス) ★★★★     『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス) ★★★★1/2 『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)     大森望・評 週刊現代 2月10日号     ※ 箱根山中の謎の寺・明慧寺を舞台に僧呂連続殺人を描く「本格風味」       の大作 『ネヌウェンラーの密室』 小森健太朗(講談社ノベルス)     週刊現代 2月10日号 『海は涸いていた』 白川道(新潮社)     家原一徳・評 週刊ポスト 2月9日号     ※ 愛する者の未来のため、自ら滅びていく男の哀歌を謳い上げた、       純度100%のハードボイルド小説。 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1996年2月号     『私たちが好きだったこと』 宮本輝(新潮社)     『あこがれ』 阿久悠(河出書房新社)     『恋の姿勢で』 山田太一(新潮社)     『星の衣』 高橋治(講談社) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1996年2月号     『家族狩り』 天童荒太(新潮社)     『違法弁護』 中嶋博行(講談社)     『失跡症候群』 貫井徳郎(双葉社)     『戦国もぐら組』 えとう乱星(中央公論社)     『詐話師』 麻以祥子(スコラ) 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1996年2月号     『G線上の悪魔』 たくきよしみつ(廣済堂出版)     『フォックスの死劇』 霞流一(角川書店)     『寒窓』 軒上泊(徳間書店) 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年3月号     『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)        ※ 著者の博覧強記と衒学趣味は、だが、不可能を可能にしたのみなら       ず、本格ミステリーとしても極めて独創的な世界を現出させた。…     『フォックスの死劇』 霞流一(角川書店)     『寒窓』 軒上泊(徳間書店)     『ネヌウェンラーの密室』 小森健太朗(講談社ノベルス) 「HMM Book Review 日本ミステリ」 結城信孝・評 ミステリマガジン 1996年3月号     『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)     『繭の密室』 今邑彩(光文社カッパ・ノベルス)     『ネヌウェンラーの密室』 小森健太朗(講談社ノベルス)     『G線上の悪魔』 たくきよしみつ(廣済堂出版)     『寒窓』 軒上泊(徳間書店) 《2月》 『水無月の墓』 小池真理子(新潮社)     由良三郎・評 産経新聞 2月4日 『海は涸いていた』 白川道(新潮社)     北上次郎・評 〈エンターテインメント〉 読売新聞 2月4日     ※ 超おすすめ!泣ける泣ける 『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)     川西政明・評 読売新聞 2月4日 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 2月11日     『ネヌウェンラーの密室』 小森健太朗(講談社ノベルス)     ※ 遺跡内の殺人劇、成熟の語り口で     『海は涸いていた』 白川道(新潮社)     『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店) 『水無月の墓』 小池真理子(新潮社)     林真理子・評 朝日新聞 2月11日     ※ 細やかに心理を描写 現実離れせぬ妖しさ 『海は涸いていた』 白川道(新潮社)     池上冬樹・評 産経新聞 2月12日 『恋』 小池真理子(早川書房)     荒川洋治・評 〈ベストセラー診断〉 朝日新聞 2月18日 『人質カノン』 宮部みゆき(文藝春秋)     北上次郎・評 東京新聞 2月18日     ※ 巧みな構成、技法 時に名人芸披露 『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)     高橋俊男・評 毎日新聞 2月19日     ※ 漱石『猫』の飛躍的続篇500ページの力業 『図南の翼』 小野不由美(講談社X文庫)     鏡明・評〈エンターテインメント〉 読売新聞 2月25日 『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)     山村恭子・評 毎日新聞 2月26日 『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)     関口苑生・評 産経新聞 2月25日 『きんぴか』 浅田次郎(光文社)     岡田幸四郎・評 産経新聞 2月26日 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 2月8日号     『海は涸いていた』 白川道(新潮社)  ★★★★     『龍臥亭事件 上・下』 島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)★★★★ 『死神』 篠田節子(実業之日本社)     三橋暁・評 週刊現代 2月17日号     ※ 「お役所」を書かせたら天下一品の作家が福祉事務所を舞台に       多彩な味を披露する 『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)     新保博久・評 週刊朝日 2月16日号     ※ 一読に値する失敗作 黒い魅力を放っていそうな 『海は涸いていた』 白川道(新潮社)     (蔵) 週刊宝石 2月17日号     ※ まっしぐらにひた走るラストランに瞼はじんじんだ。喝采!! 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 2月22日号     『「吾輩は猫である」殺人事件』 奥泉光(新潮社)     ※ 著者は…「とんでも本」顔負けの奇想を駆使したメタミステリーに       収斂させてみせた。…  ★★★★1/2 『フォックスの死劇』 霞流一(角川書店)     池波志乃・評 週刊朝日 2月23日号 『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)     さいふうめい・評 SPA! 2月28日号 『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)     井家上隆幸・評 週刊現代 3月2日号     ※ 日本人元ボクサーと伝説の詐欺師かコンビでたどる爆笑の大陸横断       道中 『きんぴか』 浅田次郎(光文社)     茶木則雄・評 週刊現代 3月2日号     ※ 思いっきり笑わせて、なおかつ泣かせる…       世にも珍しいピカレスク・ロマンなのであった。… 『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)     (石松) 週刊ポスト 3月1日号 『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)     吉野仁・評 週刊現代 3月9日号     ※ まさに本書は志水辰夫の世界がすべてに結集されている傑作だ。 『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)     日下三蔵・評 SPA! 3月6日号     ※ ……「新潮ミステリー倶楽部」で出ても一向に差し支えあるまい。       1000枚一気に読める快作である。 『人質カノン』 宮部みゆき(文藝春秋)     鴨下信一・評 週刊文春 3月7日号     ※ この短編集もこうした宮部みゆきワールドを愛好する読者の期待を      裏切らない。これはミステリーの型式で書かれたウェルメイドな現代      の世話物、人情噺なのだ。 『家族の肖像』 吉村達也(中央公論社)     (蔵) 週刊宝石 3月14日号 『海は涸いていた』 白川道(新潮社)     長谷部史親・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 3月10日号 『きんぴか』 浅田次郎(光文社)     北上次郎・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 3月10日号 『短編で読む推理傑作選50 上・下』 佐野洋・五木寛之編(光文社)     川村二郎(書林閑歩39) 東京人 1996年3月号     ※ 戦後五十年、選りすぐりの五十人五十作 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1996年3月号     『海は涸いていた』 白川道(新潮社)     ※ 早くも今年度のベスト1が出た!     『Cの福音』 楡周平(宝島社)     『義務と演技』 内館牧子(幻冬舎)     『新地橋』 北原亞以子(講談社)     『剣豪将軍義輝』 宮本昌孝(徳間書店) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1996年3月号     『青の時間』 薄井ゆうじ(文藝春秋)     『フォックスの死劇』 霞流一(角川書店)     『プラント・ハンターは殺さない』 山口正一(新潮社)     『香港夢幻』 高杉弾(大栄出版)     『鬼道太平記 風雲児・児島高徳』 火坂雅志(PHP研究所)     『馬場さんが、目にしみる』 栃内良(飛鳥新社) 『ミステリー倶楽部へ行こう』 山口雅也(国書刊行会)     大森望・評 小説すばる 1996年3月号     ※ マニアの頂点を極めた山口雅也。       読み始めたら止まらないエッセイ集。 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1996年3月号     『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)     『人質カノン』 宮部みゆき(文藝春秋)     『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス) 『浅草偏奇館の殺人』 西村京太郎(文藝春秋)     入江和夫・評 オール讀物 1996年3月号 『水無月の墓』 小池真理子(新潮社)     下森真澄・評 オール讀物 1996年3月号     ※ 「幻想小説」としか名付づけようのない、不可思議で眩惑的な物語       だ。… 『海は涸いていた』 白川道(新潮社)     (師) 〈みのがせないこの一冊〉 野生時代 1996年3月号 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理1996年4月号     『「吾輩は猫である」殺人事件』 奥泉光(新潮社)       ※ 娯楽趣向と高級文芸を見事に両立させたその技量とサービス精神に       は感服つかまつった。…     『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)     『龍臥亭事件 上・下』 島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)     『海は涸いていた』 白川道(新潮社) 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年4月号     『龍臥亭事件 上・下』 島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)     『ファンレター』 折原一(講談社)     『海は涸いていた』 白川道(新潮社)     『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)     『フォックスの死劇』 霞流一(角川書店) 「時代の病理とミステリー」 吉野仁・評     《『硝子のドレス』 北川歩実(新潮社)》     波 1996年3月号     ※ ひねりのきいたサスペンスと現代の病からのサバイバル・ストーリーが       見事に融合したミステリーである 《3月》 『龍臥亭事件 上・下』 島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)     山村正夫・評 産経新聞 3月2日 『ファンレター』 折原一(講談社)     北上次郎・評 〈エンターテインメント〉 読売新聞 3月3日     ※ 遊び心にあふれた短編連作  ....今回は久々に◎ 『「吾輩は猫である」殺人事件』 奥泉光(新潮社)     小笠原賢二・評 産経新聞 3月3日 『人質カノン』 宮部みゆき(文藝春秋)     権田萬治・評 産経新聞 3月4日 『人質カノン』 宮部みゆき(文藝春秋)     関川夏央・評 朝日新聞 3月10日     ※ 嬉しさ、悲しさの火花 天地を恨まぬ人たち 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 3月17日     『浅草偏奇館の殺人』 西村京太郎(文藝春秋)     ※ 回想的構成、過去への郷愁うたう     『名探偵の掟』 東野圭吾(講談社)     『銀河鉄道の惨劇(上・下)』 吉村達也(徳間ノベルス) 『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)     新保博久・評〈ベストセラー診断〉 朝日新聞 3月17日 『うわさ』 小池真理子(光文社)     郷原宏・評 産経新聞 3月17日 『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)     池上冬樹・評 産経新聞 3月20日 『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)     富岡幸一郎・評 読売新聞 3月24日 『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)     「マルチ読書 NET WORK」     小林恭二、柳瀬尚紀、いとうせいこう、村山由佳 読売新聞3月25日 『仄暗い水の底から』 鈴木光司(角川書店)     風間賢二・評 産経新聞 3月31日 『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)     長谷部史親・評 週刊現代 3月16日号     ※ …読物としての興趣をたたえた本書が、漱石像の再確認のために       一石を投じるかどうか大いに注目したい。 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 3月14日号     『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)★★★★★     ※ …物語の調和が取れていない失敗作なのに、凡百の作品では味わえ       ない人間関係ドラマが堪能出来る逸品でもある、…… 『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)     与那覇恵子・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 3月17日号 『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)     (呆)週刊宝石 3月21日号 『名探偵の掟』 東野圭吾(講談社)     大多和伴彦・評 週刊宝石 3月28日号     ※ 「推理」小説の「無理」を肴にした 超一級の「パロディ」ミステリー 『図南の翼』 小野不由美(講談社X文庫)     北上次郎・評 週刊現代 3月30日号     ※ ファンタジーの衣装に骨太の主題を巧みに埋めて展開する感動の       大絵巻        ……とにかく、すごいぞ。 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 3月28日号     『殺意の集う夜』 西澤保彦(講談社ノベルス)★★★★     『硝子のドレス』 北川歩実(新潮社) ★★★★ 『十二階の柩』 楠木誠一郎(講談社ノベルス)     週刊宝石 4月4日号 『龍臥亭事件 上・下』 島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)     池波志乃・評 週刊朝日 3月29日号 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1996年4月号     『渡邊華山の逆贋作考』 月山照基(河出書房新社)     ※ 読み始めたらやめられない。…まるで一級のミステリーを読んでい      るかのような興奮がここにはある。     『競争馬の文化史』 青木玲(筑摩書房)     『競馬場は宝石箱』 中村義則(サラブレッド血統センター)     『修羅のリーチ』 狩野洋一(出版芸術社)     『ファンレター』 折原一(講談社)     『石油ポンプの女』 立川談四楼(毎日新聞社)     『一瞬の人生』 小桧山博(河出書房新社)     『世界中の誰よりきっと』 真野朋子(幻冬舎) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1996年4月号     『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)     『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)     『墓碑銘に接吻を』 松本賢吾(学習研究社)     『死神』 篠田節子(実業之日本社)     『こんぴら樽』 宮本昌孝(講談社) 「新刊めったくたガイド」 三橋暁・評 本の雑誌 1996年4月号     『ミステリー倶楽部へ行こう』 山口雅也(国書刊行会)     ※ 一読者から作家へと至る、著者がミステリとつきあってきた長い      道のりを追体験するような、不思議の読み心地のエッセイ集である。 『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)     坂東齢人・評 小説すばる 1996年4月号     ※ 完全なるアウトロウたちの、どこまでもアナーキーな物語。 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代1996年4月号     『浅草偏奇館の殺人』 西村京太郎(文藝春秋)     『血を吸う夫』 新津きよみ(読売新聞社)     『墓碑銘に接吻を』 松本賢吾(学習研究社) 『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)     入江和夫・評 オール讀物 1996年4月号 『ミステリー倶楽部へ行こう』 山口雅也(国書刊行会)     郷原宏・評 EQ 1996年5月号 「新刊チェックリスト【日本編】」 山前譲・評 EQ1996年5月     クローズアップ 『龍臥亭事件 上・下』 島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)     ※ 石岡をメインの探偵役としたことで、かえって本書は本格推理として       の謎解きの興味をそそっていり。…… たとえ御手洗潔が登場しなくても       本格推理として十分に満足できる作品となっている。     ピックアップ  『寒窓』 軒上泊(徳間書店)             『フォックスの死劇』 霞流一(角川書店)             『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)             『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)             『ファンレター』 折原一(講談社)             『人質カノン』 宮部みゆき(文藝春秋) 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年5月号     『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)     『名探偵の掟』 東野圭吾(講談社)     『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)     『崩壊山脈』 羽場博行(祥伝社ノン・ノベル)     『Cの福音』 楡周平(宝島社)     『浅草偏奇館の殺人』 西村京太郎(文藝春秋) 「ハードボイルド的だということ」〈コラム・バトル隔離戦線〉 池上冬樹・評     『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)に言及     ミステリマガジン 1996年5月 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年5月号     『殺意の集う夜』 西澤保彦(講談社ノベルス)       ※ 破天荒なお話しをロジカルに収斂、驚愕の真相に導いていく技術は       並大抵の力量ではなく、ここまできたら次作はぜひ独自の着想を活       かしたハードカバー大作に挑んでいただきたいところ。     『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)     『女囮捜査官』 山田正紀(徳間書店トクマ・ノベルズ)     『崩壊山脈』 羽場博行(祥伝社ノン・ノベル) 「苛だつ女」 桐野夏生・評     《『凍える牙』 乃南アサ(新潮社)について》     波 1996年4月号 《4月》 『Cの福音』 楡周平(宝島社)     池上冬樹〈売れてる秘密〉 朝日新聞 4月7日 『上海トラップ』 内山安雄(立風書房)     北上次郎・評 読売新聞 4月7日     ※ 話がどんどんズレていく快感がたまらない。……       ここには既成の物語を拒否する力強さがあふれている。 内山安雄       久々の怪作品だ。 『硝子のドレス』 北川歩実(新潮社)     河田弥一郎・評 産経新聞 4月18日 『雪蛍』 大沢在昌(講談社)     関口苑生・評 産経新聞 4月18日 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 4月21日     『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)     ※ 綿密な取材と書き込み     『上海トラップ』 内山安雄(立風書房)     『林檎の木の道』 樋口有介(中央公論社) 『雪蛍』 大沢在昌(講談社)     桜井哲夫・評 朝日新聞 4月21日     ※ 孤立した若者、元探偵 テンポ快調、秀逸な文 『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)     井家上隆幸・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 4月7日号 『仄暗い水の底から』 鈴木光司(角川書店)〈ベストセラーを読んでみた!〉     (鰭) 週刊現代 4月13日号     ※ 海、川、水道……水というイメージが孕む恐怖と奇跡を鮮烈に描いた、      戦慄のカルトホラーがここにある。 『血を吸う夫』 新津きよみ(読売新聞社)     小森収・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 4月14日号 『氷海の幻日』 西木正明(講談社)     長谷部史親・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 4月14日号 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 4月11日号     『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)     ※ …後半、森の伐採計画をめぐる妨害事件の顛末から迫真のサバイバル       シーンへと至る活劇演出の切れ味はまさに『ホワイトアウト』の作家       ならではのもの。  ★★★★ 『サバイバルゲーム』鳴海章 (双葉社) 〈メインディッシュ2〉     (蔵)週刊宝石 4月18日号 『雪蛍』 大沢在昌(講談社)〈今週のベスト・エンタテインメント〉     長谷部史親・評 週刊現代 4月20日号     ※ デビュー作以来のヒーローを復活させ新たな展開で放つ傑作ハードボイルド 『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)〈今週のベスト・エンタテインメント〉     池上冬樹・評 週刊現代 4月27日号     ※ ともかく本書は、アクションあり、友情あり、謀略あり、自然賛歌あり、       苦いロマンスの思い出ありと内容豊富な物語。一気読みの快作だ。 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 4月25日号     『カノン』 篠田節子(文藝春秋)     ※ 著者は過去の世界に誘おうとする香西の遺音必死に抗う瑞穂の姿を       サスペンスフルに描きつつ、次第に思いも寄らぬ真相に導いていく。       クライマックスシーンの浪漫的な派出やかさに至ってはまさにオペラ       的。  ★★★★1/2 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1996年5月号     『死の蔵書』 ジョン・ダニング(ハヤカワ・ミステリ文庫)     『海の回廊』 梅原稜子(新潮社)     『殺意の集う夜』 西澤保彦(講談社ノベルス)     『蘭と狗』 中村勝行(講談社)     『マイ・ドッグ・スキップ』 ウィリー・モリス(筑摩書房)     『浅草偏奇館の殺人』 西村京太郎(文藝春秋) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1996年5月号     『傭兵ピエール』 佐藤賢一(集英社)     『江戸群炎記』 大久保智弘(講談社)     『桜と龍』 小川竜夫(角川書店)     『仄暗い水の底から』 鈴木光司(角川書店)     『氷海の幻日』 西木正明(講談社) 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1996年5月号     『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)     『サバイバルゲーム』 鳴海彰(双葉社)     『硝子のドレス』 北川歩実(新潮社) 『名探偵の掟』 東野圭吾(講談社)     入江和夫・評 オール讀物 1996年5月号 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年6月号     『雪蛍』 大沢在昌(講談社)     『うわさ』 小池真理子(光文社)     『殺意の集う夜』 西澤保彦(講談社ノベルス)     『林檎の木の道』 樋口有介(中央公論社) 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年6月号     『カノン』 篠田節子(文藝春秋)       ※ 感情描写を主にした恐怖演出と天才音楽家をめぐる謎の解明とを連動       させたプロットは巧緻にしてサスペンスフル、それだけでもたっぷり       読み応えがあるが、驚いたのは終盤。....     『硝子のドレス』 北川歩実(新潮社)     『雪蛍』 大沢在昌(講談社)     『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)     『すべてがFになる』 森博嗣(講談社ノベルス) 《5月》 『八月の獲物』 森純(文藝春秋)     郷原宏・評 産経新聞 5月12日 『すべてがFになる』 森博嗣(講談社ノベルス)     北村薫・評 〈エンターテインメント〉 読売新聞 5月20日     ※ 理系的作品のすごい設定それでも責任持ってなぞ明かす 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 5月26日     『凍える牙』 乃南アサ(新潮社)     ※ 男性社会の中の女性刑事描く     『黄昏の獲物』 愛川晶(光文社カッパ・ノベルス)     『山伏地蔵坊の放浪』 有栖川有栖(東京創元社) 『OKAGE』 梶尾真治(早川書房)     小谷真理・評〈エンターテインメント私のベスト3〉日本経済新聞 5月26日     ※ ひとつの失踪事件からダイナミックなラストまで一気に盛り上がって       いく展開はすごい迫力である。 『凍える牙』 乃南アサ(新潮社)     高田宏・評 読売新聞 5月26日     ※ ミステリーとかサスペンスというより、ぼくはこの本を       都市と野生の物語として大いに楽しんだ 『上海トラップ』 内山安雄(立風書房)     長谷部史親・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 5月12・19日合併号 『女囮捜査官2 視姦』山田正紀 (徳間ノベルス) 〈メインディッシュ1〉     大多和伴彦・評 週刊宝石 5月23日号 『八月の獲物』 森純(文藝春秋)     池波志乃・評 週刊朝日 5月24日号 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 5月16日号     『黄昏の獲物』 愛川晶(光文社カッパ・ノベルス) ★★★1/2     『凍える牙』 乃南アサ(新潮社) ★★★★     ※ 著者の新境地を開く警察活劇に仕上がっているのは間違いない。 『カノン』 篠田節子(文藝春秋) 〈今週のベスト・エンタテインメント〉     三橋暁・評 週刊現代 5月25日号     ※ 推理小説を意識したかのような、この謎が解かれていく過程のテンポ       と呼吸は、まさに絶妙だ。‥‥‥       『カノン』は、恐怖という旋律にのって奏でられる自己発見の物語で       ある。 『明るい街へ』 北方謙三(集英社)     池上冬樹・評 週刊現代 5月25日号 『林檎の木の道』 樋口有介(中央公論社)     長谷部史親 サンデー毎日 6月2日号 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 5月30日号     『OKAGE』 梶尾真治(早川書房) ★★★★1/2     ※ ジャンルの枠を超えた極上のエンタテインメントがここにある 『凍える牙』 乃南アサ(新潮社)〈特選推理小説〉     北上次郎・評 週刊現代 6月8日号     ※ 群を抜く「女性刑事」のキャラクターとオオカミ犬の勇姿が躍動する       警察小説 『蒼穹の昴』 浅田次郎(講談社)     佐藤雅美・評 週刊文春 6月6日号 『テロリストのパラソル』 藤原伊織(講談社) 〈百人書評〉     ダ・ヴィンチ 1996年6月号 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1996年6月号     『蒼穹の昴』 浅田次郎(講談社)     ※ 浅田次郎、渾身の豪速球が心地よい。     『ジャンキー・ジャンクション』 谷甲州(徳間書店)     『風の如く水の如く』 安部龍太郎(集英社)     『台風娘』 薄井ゆうじ(講談社)     『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)     『八月の獲物』 森純(文藝春秋) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1996年6月号     『雪蛍』 大沢在昌(講談社)     ※ 参りました、の巧さに脱帽!! 『雪蛍』に大泣きだあぁっ     『殺手 サーソ』 荻史朗(双葉社)     『上海トラップ』 内山安雄(立風書房)     『こまんたれぶー』 仁川高丸(角川書房)     『深夜、ジャガーは駆ける』 横溝美晶(双葉社)     『その日の吉良上野介』 池宮彰一郎(新潮社) 『すべてがFになる』 森博嗣(講談社ノベルス)     大森望・評 小説すばる 1996年6月号     ※ アナログ的現実の侵入を極力はばみデジタル的パズラーに徹した話題作 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代1996年6月号     『総統の防具』 帚木蓬生(日本経済新聞社)     『八月の獲物』 森純(文藝春秋)     『波涛の牙』 今野敏(祥伝社ノンノベル) 『蒼穹の昴』 浅田次郎(講談社)     入江和夫・評 オール讀物 1996年6月号 『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)     下森真澄・評 オール讀物 1996年6月号 「新刊チェックリスト【日本編】」 山前譲・評 EQ1996年7月     クローズアップ 『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)     ※ 北海道の大自然の息遣いも行間に濃厚なサスペンスが紡がれていく。     ピックアップ  『雪蛍』 大沢在昌(講談社)             『崩壊山脈』 羽場博行(祥伝社ノン・ノベル)             『硝子のドレス』 北川歩実(新潮社)             『名探偵の掟』 東野圭吾(講談社)             『殺意の集う夜』 西澤保彦(講談社ノベルス)             『浅草偏奇館の殺人』 西村京太郎(文藝春秋) 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年7月号     『山伏地蔵坊の放浪』 有栖川有栖(東京創元社)     『私が捜した少年』 二階堂黎人(双葉社)     『凍える牙』 乃南アサ(新潮社)     『カノン』 篠田節子(文藝春秋) 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年7月号     『十三番目の人格 −ISOLA−』 貴志祐介(角川ホラー文庫)      ※ 多重人格をめぐる謎については、理科系の知識と文化系のオカルト趣味       を合体させた後半の仕掛けとヒネリを効かせた演出が独創的で、       これで佳作とはちと厳しすぎる。     『殺手 サーソ』 荻史朗(双葉社)     『凍える牙』 乃南アサ(新潮社)     『野鼠戦線』 景山民夫(徳間書店)     『山伏地蔵坊の放浪』 有栖川有栖(東京創元社) 《6月》 『火の壁』伊野上裕伸 (文藝春秋)     池上冬樹〈売れてる秘密〉 朝日新聞 6月2日 『名探偵の掟』 東野圭吾(講談社)     池上冬樹〈売れてる秘密〉 朝日新聞 6月9日 『からくり富』 泡坂妻夫(徳間書店)〈エンターテインメント私のベスト3〉     縄田一男・評 日本経済新聞 6月16日 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 6月30日     『夏色の軌跡』 西浦一輝(角川書店)     ※ 社会派のゴルフ・ミステリー     『華やかな喪服』 土屋隆夫(光文社)     『どちらかが彼女を殺した』 東野圭吾(講談社ノベルス) 『雪蛍』 大沢在昌(講談社)     秋山駿・評 週刊朝日 6月7日号 『謎物語 あるいは物語の謎』 北村薫(中央公論社)     小森収・評 サンデー毎日 6月16日号     ※ 謎解きの魅力の在り方に忠実に 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 6月13日号     『ノーペイン、ノーゲイン』 山本甲士(角川書店) ★★★★     『されど修羅ゆく君は』 打海文三(徳間書店) ★★★★ 『されど修羅ゆく君は』 打海文三(徳間書店) 〈今週のベスト・エンタテインメント〉     北上次郎・評 週刊現代 6月22日号     ※ 「謎の事件」と「残酷な愛」を“主軸”に奇妙な登場人物たちが       奏でる狂詩曲 『死刑囚・秋好英明との書簡集』 島田荘司(南雲堂) 〈特選ノンフィクション〉     佐藤友之・評 週刊現代 6月22日号 『夜の蝉』 北村薫(創元推理文庫)     辻原登・評(本に糸を垂らして) サンデー毎日 6月23日号     ※ 北村薫はとにかく一流 『蒼穹の昴』 浅田次郎(講談社)     佐藤忠男・評 週刊朝日 6月21日号 『総統の防具』 帚木蓬生(日本経済新聞社)     長谷部史親・評 サンデー毎日 6月30日号     ※ 現代史の謎に取り組む意欲大作 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 6月27日号     『髑髏は長い河を下る』 森山清隆(新潮社) ★★★★ 『理由はいらない』 藤田宜永(新潮社) 〈特選推理小説〉     関口苑生・評 週刊現代 7月6日号 『殺人の多い料理店』 辻真先(実業之日本社)     池波志乃・評 週刊朝日 7月5日号 『総統の防具』 帚木蓬生(日本経済新聞社)〈メインディッシュ1〉     高橋智恵子・評 週刊宝石 7月11日号 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌1996年7月号     『空の華』 田久保英夫(文藝春秋)     『八州廻り桑山十兵衛』 佐藤雅美(文藝春秋)     『泥棒家業』 佐藤雅美(角川書店)     『馬の表情』 関直之助(博品社)     『奇人横綱男女ノ川』 川端要壽(徳間書店)     『外道の群れ』 団鬼六(朝日ソノラマ)     『されど修羅ゆく君は』 打海文三(徳間書店)     ※ ハードボイルド小説というよりも、人生捨てたもんじゃないという気に       させてくれる現代小説の傑作といっていいのである。 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌1996年7月号     『凍える牙』 乃南アサ(新潮社)     ※ 今年の犬本ベスト1! 『凍える牙』は泣けるぞおっ!!     『総統の防具』 帚木蓬生(日本経済新聞社)     『FACE』 大鶴義丹(新潮社)     『撃つ』 鳴海章(光文社カッパ・ノベルス)     『カノン』 篠田節子(文藝春秋)     『女囮捜査官2 視姦』山田正紀 (徳間ノベルス)     『還』 平野肇(講談社) 『あいにくの雨で』 麻耶雄嵩(講談社ノベルス)     大森望・評 アニメージュ 1996年7月号     ※ アニメファン爆笑!? 新本格ミステリの怪作登場 『されど修羅ゆく君は』 打海文三(徳間書店)     坂東齢人・評 小説すばる 1996年7月号     ※ キャラクタ造形の力が何よりも魅力の快作 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代1996年7月号     『ノーペイン、ノーゲイン』 山本甲士(角川書店)     『暴力租界』 大藪春彦(徳間書店)     『プレゼント』 若竹七海(中央公論社) 『からくり富』 泡坂妻夫(徳間書店)     植村修介・評 オール讀物 1996年7月号 『されど修羅ゆく君は』 打海文三(徳間書店)     下森真澄・評 オール讀物 1996年7月号 『カノン』 篠田節子(文藝春秋)〈エンターテインメント情勢分析〉     笠井潔・評 すばる 1996年7月号     ※ 天才と日常 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年8月号     『されど修羅ゆく君は』 打海文三(徳間書店)     『聖母の深き淵』 柴田よしき(角川書店)     『一八八八切り裂きジャック』 服部まゆみ(東京創元社)     『プレゼント』 若竹七海(中央公論社) 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年8月号     『ノーペイン、ノーゲイン』 山本甲士(角川書店)       ※ ‥‥まさに全編これ芸の塊といってよく、読者の目を逸らさぬ軽妙洒脱       なサービス精神は数ある瑕瑾を補って余りある。     『されど修羅ゆく君は』 打海文三(徳間書店)     『聖母の深き淵』 柴田よしき(角川書店)     『夜間検証』 藤村耕造(角川書店)     『夏色の軌跡』 西浦一輝(角川書店) 《7月》 『1996年版推理小説代表作選集』 日本推理作家協会編(講談社)〈エンターテインメント〉     北上次郎・評 読売新聞 1996年7月1日     ※ なぞ解きと人生の悲哀 最もぜいたくなアンソロジー 「香山二三郎のミステリー・ガイド」 香山二三郎・評 産経新聞 7月3日     『貧血症気味の薔薇』 真崎健三(講談社)     『髑髏は長い河を下る』 森山清隆(新潮社)     『SINKER 沈むもの』 平山夢明(トクマ・ノベルズ) 『金田一耕助の新冒険』 横溝正史(出版芸術社)     大多和伴彦・評 産経新聞 1996年7月6日 『蒼ざめた街』 藤田宜永(朝日新聞社) 〈エンターテインメント〉     細谷正充・評 読売新聞 1996年7月8日 『かくも短き眠り』 船戸与一(毎日新聞社)     風間賢二・評 産経新聞 1996年7月14日 『人格転移の殺人』 西澤保彦(講談社ノベルス) 〈エンターテインメント〉     北村薫・評 読売新聞 1996年7月16日 「香山二三郎のミステリー・ガイド」 香山二三郎・評 産経新聞 7月31日     『人格転移の殺人』 西澤保彦(講談社ノベルス)     『Z』 梁石日(毎日新聞社)     『雷撃深度一九.五』 池上司(新潮社) 『かくも短き眠り』 船戸与一(毎日新聞社) 〈今週のベスト・エンタテインメント〉     井家上隆幸・評 週刊現代 7月13日号     ※ 冷戦終結後の「喪失感」を打ち破り再び破壊と反逆に向かう男の情念 『リオ』 今野敏(幻冬舎)     新保博久・評 週刊朝日 7月12日号     ※ 全体が丁寧に貫かれ月並みな捜査小説とは一線 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 7月11日号     『SINKER 沈むもの』 平山夢明(トクマ・ノベルズ) ★★★★1/2     ※ 残酷描写は多々あれど、今年度の山本周五郎賞授賞作、天童荒太『家族狩り』(新潮社)       と並ぶ国産スリラーの傑作であるのは間違いない。 『かくも短き眠り』 船戸与一(毎日新聞社)     野崎六助・評 サンデー毎日 7月21日号 『どちらかが彼女を殺した』 東野圭吾(講談社ノベルス)〈今週の三冊〉     小森収・評 サンデー毎日 7月28日号     ※ 推理する魅力にあふれた逸品 『カロンの舟歌』 浅黄斑(徳間書店)〈今週の三冊〉     北上次郎・評 サンデー毎日 7月28日号     ※ 父と娘の関係を温かく描く佳作 『パズル崩壊』 法月綸太郎(集英社) 〈特選推理小説〉     関口苑生・評 週刊現代 7月27日号     ※ 既成の枠に収まらない〈過剰〉な工夫で初心者からマニアまでを唸らせる才気 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 7月25日号     『人格転移の殺人』 西澤保彦(講談社ノベルス) ★★★★1/2     ※ その意味では、むしろアメリカ仕込みのオーソドックスなエンタテインメント       作法こそこの人の持ち味というべきだろう。 『環』 平野肇(講談社)     池波志乃・評 週刊朝日 7月26日号 『どちらかが彼女を殺した』 東野圭吾(講談社ノベルス)     日下三蔵・評 SPA! 7月31日号 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌1996年8月号     『百合鴎』 藤本恵子(朝日新聞社)     『シスターズ』 パット・ブース(集英社)     『東洲斎写楽』 石森史郎(五月書房)     『どちらかが彼女を殺した』 東野圭吾(講談社ノベルス)     『ターフの誘惑』 石川喬司(廣済堂出版)     『ある放蕩詩人の競馬三昧』 志摩直人(三修社) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌1996年8月号     『マイアミ・ピュリティ』 ヴィッキー・ヘンドリックス(青山出版社)     『AV女優』 永沢光雄(ビレッジセンター出版局)     『聖母の深き淵』 柴田よしき(角川書店)     『江戸前の男 春風亭柳朝一代記』 吉川潮(新潮社)     『九龍走査線1』 神無月ふみ(C★NOVELSファンタジア) 『雪蛍』 大沢在昌(講談社)     仲英宏・評 鳩よ! 1996年8月号 『リオ』 今野敏(幻冬舎)     坂東齢人・評 小説すばる 1996年8月号     ※ 主人公・樋口の造形が傑出。胸を圧迫する確かな感動。 『パズル崩壊』 法月綸太郎(集英社)     大森望・評 小説すばる 1996年8月号     ※ 作品の配列と「あとがき」によって本格ミステリーの歴史を凝縮した 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代1996年8月号     『リオ』 今野敏(幻冬舎)     『カロンの舟歌』 浅黄斑(徳間書店)     『髑髏は長い河を下る』 森山清隆(新潮社) 『蒼ざめた街』 藤田宜永(朝日新聞社)     入江和夫・評 オール讀物 1996年8月号 『ヒュウガ・ウイルス』 村上龍(幻冬舎)〈エンターテインメント情勢分析〉     笠井潔・評 すばる 1996年8月号     ※ 危機と跳躍 「新刊チェックリスト【日本編】ピックアップ」 山前譲・評 EQ1996年9月号     『八月の獲物』 森純(文藝春秋)     『火の壁』 伊野上裕伸(文藝春秋)     『ノーペイン、ノーゲイン』 山本甲士(角川書店)     『夏色の軌跡』 西浦一輝(角川書店)     『聖母の深き淵』 柴田よしき(角川書店)     『すべてがFになる』 森博嗣(講談社ノベルス) 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年9月号     『人格転移の殺人』 西澤保彦(講談社ノベルス)     『垂里冴子のお見合いと推理』 山口雅也(集英社)     『インタンジブル・ゲーム』 幸田真音(講談社)     『蒼ざめた街』 藤田宜永(朝日新聞社) 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年9月号     『SINKER 沈むもの』 平山夢明(トクマ・ノベルズ)      ※ ‥‥随所に独自の趣向が盛り込まれている辺り、並の新人ではない。     『貧血症気味の薔薇』 真崎健三(講談社)     『Z』 梁石日(毎日新聞社) 《8月》 『かくも短き眠り』 船戸与一(毎日新聞社) 〈売れてる秘密〉     沼野充義・評 朝日新聞 8月4日 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 8月4日     『パワー・オフ』 井上夢人(集英社)     ※ 怪物ウイルスとの闘い描く     『蛇の目のごとく』 浅黄斑(双葉社)     『臨海処刑都市』 野崎六助(ビレッジセンター出版局) 『Z』 梁石日(毎日新聞社)     李淳〓 (〓は馬偏に日) 産経新聞 8月4日 『雷撃深度一九.五』 池上司(新潮社)     稲垣真澄 産経新聞 8月8日 『蒼ざめた街』 藤田宜永(朝日新聞社)     郷原宏 産経新聞 8月10日 『蒼穹の昴』 浅田次郎(講談社) 〈売れてる秘密〉     池上冬樹・評 朝日新聞 8月25日 「香山二三郎のミステリー・ガイド」 香山二三郎・評 産経新聞 8月28日     『パワー・オフ』 井上夢人(集英社)     『ビンゴ』 西村健(講談社ノベルス)     『不夜城』 馳星周(角川書店) 『不夜城』 馳星周(角川書店)〈エンターテインメント〉     北上次郎・評 読売新聞 1996年8月26日     ※ …つまり新世代の作家なのだ。       いま私たちは九〇年代の作家の誕生に立ち会っているのだ、という興奮がここにはある。 『炎の博覧会』 笹沢左保・夏樹静子・森村誠一     (”ほのお”は、火を3つ重ねた字)     石井哲夫・評 産経新聞 8月28日 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 8月8日号     『パワー・オフ』 井上夢人(集英社) ★★★★     ※ ‥‥一見単純なコンピュータ犯罪から、「人工生命」という複雑系科学を       テーマにしたハイテク・サスペンスへと物語をスライドさせていく手腕は       相変わらずの手練ぶり。 『貧血症気味の薔薇』 真崎健三(講談社) 〈メインディッシュ〉     高橋智恵子・評 週刊宝石 8月15日号     ※ ‥‥女吸血鬼の内面の葛藤が妖しく物語を彩るホラー・ミステリー 『殺意』 乃南アサ(双葉社) 〈メインディッシュ1〉     大多和伴彦・評 週刊宝石 9月5日号 『モダン東京シリーズ』 藤田宜永     『蒼ざめた街』 藤田宜永(朝日新聞社)ほか     池上冬樹・評 週刊ポスト 9月6日号 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 9月5日号     『ビンゴ』 西村健(講談社ノベルス) ★★★★     『不夜城』 馳星周(角川書店) ★★★★1/2     ※ ‥‥何を隠そう、著者は歌舞伎町を香港に見立て、香港ノワールの世界を構築       してしまったのだ。 『人格転移の殺人』 西澤保彦(講談社ノベルス) 〈メインディッシュ2〉     (恵)評 週刊宝石 9月12日号 『インタンジブル・ゲーム』 幸田真音(講談社)     (靖)・評 週刊読売 9月8日号 「法月綸太郎の複雑な才能 自ら説明してしまう〈業〉」     『パズル崩壊』 法月綸太郎(集英社)について     北村薫・評 図書新聞 1996年8月31日号 『模倣における逸脱 現代探偵小説論』 笠井潔(彩流社)     横井司・評 週刊読書人 1996年9月6日号     ※ コードを侵犯する自由 本書を契機に活発な議論の展開を期待する 『インタンジブル・ゲーム』 幸田真音(講談社)     永井明・評 宝石 1996年9月号 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌1996年9月号     『港湾ニュース』 E・アニー・ブルー(集英社)     『君のベッドで見る夢は』 杉元伶一(講談社)     『非・バランス』 魚住直子(講談社)     『勇気凛々ルリの色』 浅田次郎(講談社)     『スターリンの銀塊』 ジョン・ビーサント(文藝春秋)     『合わせ鏡の迷宮』 愛川晶・美唄清斗(東京創元社) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌1996年9月号     『Z』 梁石日(毎日新聞社)     『リオ』 今野敏(幻冬舎)     『パズル崩壊』 法月綸太郎(集英社)     『貧血症気味の薔薇』 真崎健三(講談社)     『峠越え』 羽太雄平(角川書店)     『覇王の海 海将九鬼嘉隆』 二宮隆雄(角川書店) 『パワー・オフ』 井上夢人(集英社)     大森望・評 小説すばる 1996年9月号     ※ エレガントな人工生命サスペンス、今年のSFベスト3の傑作 『冬の眠り』 北方謙三(????)     入江和夫・評 オール讀物 1996年9月号 『パワー・オフ』 井上夢人(集英社)     下森真澄・評 オール讀物 1996年9月号 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1996年9月号     『デストラクション −空中破壊者』 羽場博行(光文社カッパノベルス)     『海上タクシー〈ガル3号〉備忘録』 多島斗志之(双葉社)     『壁の目』 森村誠一(祥伝社) 『パワー・オフ』 井上夢人(集英社) 〈現代小説ベスト3〉     関口苑生・評 小説現代 1996年9月号 『かくも短き眠り』 船戸与一(毎日新聞社)〈エンターテインメント情勢分析〉     笠井潔・評 すばる 1996年9月号     ※ 崩壊と固執 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年10月号     『パワー・オフ』 井上夢人(集英社)     『スターバトマーテル』 近藤史恵(中央公論社)     『冬の稲妻』 小河竜生(徳間書店)     『ビンゴ』 西村健(講談社ノベルス) 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年10月号     『ビンゴ』 西村健(講談社ノベルス)      ※ ‥‥あるいは本書の面白さは随所に隠された仕掛けを見い出すことにこそある       というべきかもしれない。     『パワー・オフ』 井上夢人(集英社)     『ジェンター城の虜』 松尾由美(ハヤカワ文庫)     『雷撃深度一九・五』 池上司(新潮社) 「時代が追いついた作家」     『かくも短き眠り』 船戸与一(毎日新聞社)について     北上次郎  波 1996年9月号 《9月》 『SINKER 沈むもの』 平山夢明(トクマ・ノベルズ) 〈私のベスト3〉     森下一仁・評 朝日新聞 9月1日 『垂里冴子のお見合いと推理』 山口雅也(集英社)     川出正樹・評 産経新聞 9月5日 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 9月8日     『不夜城』 馳星周(角川書店)     ※ 執ような書き込み、濃厚な味     『奪取』 真保裕一(講談社)     『赤い密室 名探偵・星影龍三全集1』 鮎川哲也(出版芸術社) 「近ごろお薦めミステリー」 新保博久・評 朝日新聞 9月16日     『不夜城』 馳星周(角川書店)     『奪取』 真保裕一(講談社) 『凍える牙』 乃南アサ(新潮社) 〈売れてる秘密〉     香山リカ・評 朝日新聞 9月22日 『奪取』 真保裕一(講談社)〈エンターテインメント〉     北上次郎・評 読売新聞 9月23日号     ※ ……この作者の新しい才能のきらめきが随所に見られるのだ。 『上海カタストロフ』 柏木智光(講談社)     (麗)・評 毎日新聞 9月23日号 「香山二三郎のミステリー・ガイド」 香山二三郎・評 産経新聞 9月25日     『左手に告げるなかれ』 渡辺容子(講談社)     『奪取』 真保裕一(講談社)     『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社) 『不夜城』 馳星周(角川書店) 〈今週のベスト・エンタテインメント〉     吉野仁・評 週刊現代 9月14日号     ※ 圧倒的な力強さを持つ暗黒小説の傑作が登場した。‥       ‥‥じっくりと読んでほしい傑作である。 『βの悲劇』 夏樹静子・五十嵐均(角川書店)     山内文明・評 サンデー毎日 9月22日号     ※ 重巡に酸素魚雷は命中したか? 大型新人が描く敗戦直前の勝利 『雷撃深度一九・五』 池上司(新潮社) 〈メインディッシュ1〉     生江有二・評 週刊宝石 9月19日号     ※ 重巡に酸素魚雷は命中したか? 大型新人が描く敗戦直前の勝利 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 9月19日号     『左手に告げるなかれ』 渡辺容子(講談社) ★★★★     ※ ‥‥先輩の桐野夏生『顔に降りかかる雨』とはひと味違う社会派色を出した       アーバンサスペンスに仕上がっていよう。 『コズミック』 清涼院流水(講談社ノベルス) 〈メインディッシュ1〉     大多和伴彦・評 週刊宝石 9月26日号     ※ このとんでもない連続密室殺人に、納得のいく説明をつけ、千4百枚を       飽きさせずに読ませてしまう力技を持った新人の出現に、拍手をおくりたい。 『奪取』 真保裕一(講談社) 〈特選推理小説〉     吉野仁・評 週刊現代 9月28日号     ※ 最後の最後までわくわくさせられるハイテク犯罪小説の傑作である。 『奪取』 真保裕一(講談社)     長谷部史親・評 サンデー毎日 9月29日号 『大藪春彦伝説』 野崎六助(ビレッジセンター出版局)     構成・李淳〓(〓は馬偏に日) 週刊ポスト 9月27日号 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 10月3日号     『奪取』 真保裕一(講談社) ★★★★1/2     『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社) ★★★★1/2     ※ 一連の体験を経て主人公が新たな人生観、歴史観を見出していくくだりは、       これぞ宮部ミステリーならではカタルシス‥‥ 『左手に告げるなかれ』 渡辺容子(講談社) 〈今週のベスト・エンタテインメント〉     郷原宏・評 週刊現代 10月12日号     ※ 人物と事件が一つに溶け合って、感動的で読みどころの多い第一級の       サスペンスに仕上がっている。 『姑獲鳥の夏』 京極夏彦(講談社ノベルス)     百人書評 ダ・ヴィンチ 1996年10月号 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌1996年10月号     『夕立太平記』 宮本昌孝(講談社)     『地の果てからの生還』 ジュディス・クック(徳間書店)     『海上タクシー〈ガル3号〉備忘録』 多島斗志之(双葉社)     『上海カタストロフ』 柏木智光(講談社)     『みんなで一人旅』 赤瀬川隼(文藝春秋)     『まま父物語』 高橋幸子(思想の科学社)     『ゴルビーのお産』 鳥取絹子(青山出版) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌1996年10月号     『幼な子われらに生まれ』 茂松清(角川書店)     『夜を撃つ』 花村萬月(廣済堂出版)     『ダンシング・オールライフ』 乗越たかお(集英社)     『冬の稲妻』 小川竜生(徳間書店)     『俺は鰯』 鳴海章(角川書店)     『天切り松闇がたり』 浅田次郎(徳間書店)     『パワー・オフ』 井上夢人(集英社) 『ジェンダー城の虜』 松尾由美(ハヤカワ文庫JA)     大森望・評 アニメージュ 1996年10月号 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代1996年10月号     『左手に告げるなかれ』 渡辺容子(講談社)     『青い水族館の惨劇』 川田弥一郎(祥伝社)     『夜を撃つ』 花村萬月(廣済堂出版社) 『パワー・オフ』 井上夢人(集英社)〈エンターテインメント情勢分析〉     笠井潔・評 すばる 1996年10月号     ※ 拡散と消滅 「新刊チェックリスト【日本編】ピックアップ」 山前譲・評 EQ1996年11月号     『占い師はお昼寝中』 倉知淳(東京創元社)     『合わせ鏡の迷宮』 愛川晶・美唄清斗(東京創元社)     『どちらかが彼女を殺した』 東野圭吾(講談社ノベルス)     『冷たい密室と博士たち』 森博嗣(講談社ノベルス)     『人格転移の殺人』 西澤保彦(講談社ノベルス)     『パズル崩壊』 法月綸太郎(集英社)     『パワー・オフ』 井上夢人(集英社)     『リオ』 今野敏(幻冬舎)     『侵入者ゲーム』 吉村達也(講談社) 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年11月号     『不夜城』 馳星周(角川書店)     『奪取』 真保裕一(講談社)     『漂流者』 折原一(角川書店)     『星降り山荘の殺人』 倉知淳(講談社ノベルス) 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年11月号     『不夜城』 馳星周(角川書店)      ※ ‥‥多国籍地域の歌舞伎町を見事、中国系一色の世界に組み換えてしまった、       その力業こそ、本作の真骨頂にほかなるまい。     『奪取』 真保裕一(講談社)     『左手に告げるなかれ』 渡辺容子(講談社) 《10月》 『不夜城』 馳星周(角川書店) 〈売れてる秘密〉     池上冬樹・評 朝日新聞 10月6日 『上海カタストロフ』 柏木智光(講談社)     茶木則雄・評 産経新聞 10月6日 『雷撃深度一九・五』 池上司(新潮社)     (昌) 毎日新聞 10月7日号 『奪取』 真保裕一(講談社)     桜井哲夫・評 朝日新聞 10月13日     ※ ‥‥この二段組み五百ページを超える物語は、やっと日本でも欧米なみの       「構造主義者」が現れたことを証明している。うれしいではないか。 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 10月13日     『左手に告げるなかれ』 渡辺容子(講談社)     ※ ゼロから始め、入念な取材     『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     『いちばん初めにあった海』 加納朋子(角川書店) 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 10月17日号     『ただ去るが如く』 香納諒一(中央公論社) ★★★★     『ゴサインタン −神の座』 篠田節子(双葉社) ★★★★1/2     ※ まったく先を読ませない後半の展開はただただスリリングで、カタルシス       溢れるラストは感動また感動。ジャンルを超越した傑作というほかなく... 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1996年11月号     『血脈の火 流転の海 第三部』 宮本輝(新潮社)     『青眉の女』 太田経子(講談社)     『悪意』 東野圭吾(双葉社)     『よそ者』 佐竹一彦(角川書店)     『星降り山荘の殺人』 倉知淳(講談社ノベルス)     『彼女が死んだ夜』 西澤保彦(カドカワノベルズ)     『SINKER 沈むもの』 平山夢明(トクマ・ノベルズ)     『左手に告げるなかれ』 渡辺容子(講談社) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1996年11月号     『奪取』 真保裕一(講談社)     『日輪を狙う者』 高橋直樹(中央公論社)     『ビンゴ』 西村健(講談社ノベルス)     『雷撃深度一九・五』 池上司(新潮社)     『夜を撃つ』 花村萬月(廣済堂出版)     『いちばん初めにあった海』 加納朋子(角川書店)     『蟲』 加門七海(集英社)     『遠き山に日は落ちて』 佐伯一麦(集英社) 『奪取』 真保裕一(講談社)     日下三蔵・評 SPA! 10月9日号     ※ 本年度ベストテン入りは確実!ニセ札造りにハマッタ若者の冒険 『ハーレクイン症候群』 米山公啓(学陽書房)     池波志乃・評 週刊朝日 10月4日号 『笑わない数学者』 森博嗣(講談社ノベルス)     野崎六助・評 サンデー毎日 10月13日号     ※ 理科系「新本格謎解きミステリ」 『コズミック』 清涼院流水(講談社ノベルス) 〈エンターテインメント〉     鏡明・評 読売新聞 10月15日     ※ 1200の密室殺人に挑む名探偵 ジョークの域に達した推理 「近ごろお薦めミステリー」 新保博久・評 朝日新聞 10月15日     『左手に告げるなかれ』 渡辺容子(講談社)     『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社) 『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     吉野仁・評 週刊現代 10月26日号     ※ 奥行きの深い、趣向を凝らした物語の面白さもさることながら、味わいのある感動が       たまらなくいい。まさに本書は、現代ミステリーの傑作である。 『左手に告げるなかれ』 渡辺容子(講談社)     長谷部史親・評 サンデー毎日 10月27日号 『結婚詐欺師』 乃南アサ(幻冬舎)〈メインディッシュ1〉     高橋智恵子・評 週刊宝石 10月31日号 『ただ去るが如く』 香納諒一(中央公論社)     坂東齢人・評 小説すばる 1996年11月号     ※ その真の才能が徐々に姿を現しはじめた。 『コズミック』 清涼院流水(講談社ノベルス)     大森望・評 小説すばる 1996年11月号     ※ 本格ミステリの「終着の浜辺」!? 今年最大の話題作 『笑わない数学者』 森博嗣(講談社ノベルス)〈エンターテインメント情勢分析〉     笠井潔・評 すばる 1996年11月号     ※ 理系と文系 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年12月号     『左手に告げるなかれ』 渡辺容子(講談社)     『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     『結婚詐欺師』 乃南アサ(幻冬舎)     『つきまとわれて』 今邑彩(中央公論社) 『ゴサインタン −神の座』 篠田節子(双葉社)〈特選現代小説〉     三橋暁・評 週刊現代 11月2日号     ※ 本作は、神という孤高のテーマに挑んだ、まさに神がかり的な傑作である。 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 10月31日号     『蝕みの果実』 船戸与一(講談社) ★★★★     ※ 極めつけの長編作家、船戸与一も実はそうした(長編も短編もそつなくこなす       タイプの)ひとりで、久々にその真価を発揮した短編集だ。 『苦い雨』 樋口有介(日本経済新聞社)〈メインディッシュ2〉     (碧)・評 週刊宝石 11月7日・14日合併号     ※ ハードボイルドと家庭。この取り合わせが物語に心地よい「ほろ苦さ」を与えた。       大人の小説の傑作である。 『コズミック』 清涼院流水(講談社ノベルス)     大森望・評 アニメージュ 1996年11月号 『パワー・オフ』 井上夢人(集英社)〈今月のミステリー〉     山口雅也・評 uno! 12月号 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年12月号     『ゴサインタン −神の座』 篠田節子(双葉社)     『ただ去るが如く』 香納諒一(中央公論社)      ※ ウエットな任侠活劇とドライな強奪活劇とを巧みに中和させた演出力は巧みのひと言で‥‥     『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社) 『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     小林信彦・評〈私の読書日記〉 週刊文春 11月7日号 『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社) 〈今週の三冊〉     金田浩一呂・評 サンデー毎日 11月10日号 『パワー・オフ』 井上夢人(集英社)     INTERNET magazine 1996年12月号 「現代ミステリーベスト3」 関口苑生・評 小説現代 1996年10月号     『不夜城』 馳星周(角川書店)     『エンジェル・ダスト』 松木賢吾(学習研究社) 『泥棒たちの昼休み』 結城昌治(新潮社)     川西政明 読売新聞 10月20日 『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     もりたなるお 産経新聞 10月20日 『結婚詐欺師』 乃南アサ(幻冬舎)     青木千恵 読売新聞 10月27日 「香山二三郎のミステリー・ガイド」 香山二三郎・評 産経新聞 10月30日     『ゴサインタン −神の座』 篠田節子(双葉社)     『ただ去るが如く』 香納諒一(中央公論社)     『蝕みの果実』 船戸与一(講談社)     『群衆の悪魔 デュパン第四の事件』 笠井潔(講談社) 『コズミック』 清涼院流水(講談社ノベルス)     池波志乃・評 週刊朝日 1996年11月1日号     ※ 積み重ねられた密室の謎 楽しみな新人がデビューした 『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     入江和夫・評 オール讀物 1996年11月号 『結婚詐欺師』 乃南アサ(幻冬舎)     下森真澄・評 オール讀物 1996年11月号 『泥棒たちの昼休み』 結城昌治(新潮社)     植村修介・評 オール讀物 1996年11月号 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1996年11月号     『柘榴館』 山崎洋子(集英社)     『ただ去るが如く』 香納諒一(中央公論社)     『向う端にすわった男』 東直巳(早川書房) 「現代ミステリーベスト3」 関口苑生・評 小説現代 1996年11月号     『苦い雨』 樋口有介(日本経済新聞社)     『泥棒たちの昼休み』 結城昌治(新潮社) 《11月》 『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社) 〈今週のベスト・エンタテインメント〉     吉野仁・評 週刊現代 11月16日号     ※ すなわち、これは大衆娯楽活劇ものの典型的な一パターンである。‥‥       そうした定石をきちんとふまえながら、作者は、会話や行動などをじっくり描くことで、       その道のプロたる、それぞれの人物像を見事に際立たせているのだ。 『蝕みの果実』 船戸与一(講談社) 〈特選現代小説〉     井家上隆幸・評 週刊現代 11月16日号 『不夜城』 馳星周(角川書店) 〈エンターテインメント情勢分析〉     笠井潔・評 すばる 1996年12月号     ※ 半分と全体 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 11月14日号     『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社) ★★★★     ※ …ダシール・ハメットの古典的名作『血の収穫』の世界である。       ……人物、ドラマの細部はあくまで著者オリジナル。一気読みの快作であることは       請け合っておく。 『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     池田清彦 読売新聞 11月3日 『海賊丸漂着異聞』 満坂太郎(東京創元社)     長辻象平 産経新聞 11月3日 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1996年12月号     『霍去病』 塚本史(河出書房新社)     『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     『ゴサインタン −神の座』 篠田節子(双葉社)     『苦い雨』 樋口有介(日本経済新聞社)     『模造人格』 北川歩実(幻冬舎)     『海賊丸漂着異聞』 満坂太郎(東京創元社)     『フィリピン・フール』 内山安雄(ソニー・マガジンズ) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1996年12月号     『刺青』 藤沢周(河出書房新社)     『ソロ』 藤沢周(講談社)     『ただ去るが如く』 香納諒一(中央公論社)     『エンジェル・ダスト』 松本賢吾(学習研究社)     『テロリストの海』 小川竜生(実業之日本社)     『吐蕃風異聞』 稲葉稔(講談社)     『出生率0』 大石圭(河出書房新社) 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 11月17日     『悪意』 東野圭吾(双葉社)     ※ 犯人明かした後に長い展開     『時の誘拐』 芦辺拓(立風書房)     『星降り山荘の殺人』 倉知淳(講談社ノベルス) 「エンターテインメント私のベスト3」 小谷真理・評 日本経済新聞 11月17日     『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     ※ 幻想からSFへパラダイム変換 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 11月28日号     『カウント・プラン』 黒川博行(文藝春秋) ★★★★     『山妣』 坂東眞砂子(新潮社) ★★★★★     ※ …まさに著者の最長にして最高の傑作というほかなく、…… 『神々の座を越えて』 谷甲州(早川書房)     坂東齢人・評 小説すばる 1996年12月号     ※ 女のための闘いというのが、現代冒険小説の突破口かも。 『鬼女の都』 菅浩江(祥伝社)     大森望・評 小説すばる 1996年12月号     ※ 物語の主役は古都・京都 人気SF作家・菅浩江による趣向を凝した本格 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1996年12月号     『自白の風景』 深谷忠記(講談社)     『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     『沖縄の虎』 西川三郎(幻冬社ノベルス) 「現代ミステリーベスト3」 関口苑生・評 小説現代 1996年12月号     『神々の座を越えて』 谷甲州(早川書房) 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1997年1月号     『神々の座を越えて』 谷甲州(早川書房)     『あなたとワルツを踊りたい』 栗本薫(早川書房)     『時の誘拐』 芦辺拓(立風書房)     『自白の風景』 深谷忠記(講談社) 『群衆の悪魔』 笠井潔(講談社)〈特別書評〉     千街晶之・評 EQ 1997年1月号     ※ 群衆の時代の誕生と純粋犯罪の始まり。事件に挑むは、勲爵士オーギュスト・デュパン 「新刊チェックリスト【日本編】ピックアップ」 山前譲・評 EQ1996年11月号     『奪取』 真保裕一(講談社)     『海賊丸漂着異聞』 満坂太郎(東京創元社)     『時の誘拐』 芦辺拓(立風書房)     『漂流者』 折原一(角川書店)     『悪意』 東野圭吾(双葉社)     『星降り山荘の殺人』 倉知淳(講談社ノベルス)     『笑わない数学者』 森博嗣(講談社ノベルス)     『ネメシスの哄笑』 小森健太朗(出版芸術社)     『姫島殺人事件』 内田康夫(光文社カッパノベルス)     『よそ者』 佐竹一彦(角川書店)     『推理小説常習犯』 森雅裕(KKベストセラーズ) 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1997年1月号     『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社)     『カウント・プラン』 黒川博行(文藝春秋)     『多重人格裁判』 小杉健治(双葉社)      ※ …物語が反転していくスリルとともに、ストーカーサスペンスも存分に味わえよう。 『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     千街晶之・評 週刊朝日 11月15日号     ※ あまりにうますぎるのが欠点と言いたくなるほどの傑作である 『白妖鬼』 高橋克彦(講談社文庫)     日下三蔵・評 SPA! 11月20日号 『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社)     野崎六助・評 サンデー毎日 12月8日号 『柘榴館』 山崎洋子(集英社)     与那覇恵子・評 サンデー毎日 12月8日号 『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)〈今週のベスト・エンタテインメント〉     大森望・評 週刊現代 12月7日号     ※ 驚異的筆力で注目を集める気鋭作家の最新作も「凝りに凝った」仕掛けが炸裂 『自白の風景』 深谷忠記(講談社)     千駄木遊・評 産経新聞 11月12日号 『群衆の悪魔 −デュパン第四の事件』笠井潔(講談社)     清水徹・評 朝日新聞 11月24日号     ※ 二月革命の物語として読んでも、とっても詳細でしかも面白い 『神々の座を越えて』 谷甲州(早川書房)〈エンターテインメント〉     北上次郎・評 読売新聞 11月25日号     ※ ヒロインへの一念が冒険を誘う 筋立て良く登頂描写は圧巻 『不夜城』 馳星周(角川書店) 〈マルチ読書NETWORK〉     小林恭二・柳瀬尚紀・いとうせいこう・中沢けい 読売新聞 11月25日号 「香山二三郎のミステリー・ガイド」 香山二三郎・評 産経新聞 11月27日     『カウント・プラン』 黒川博行(文藝春秋)     『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     『山妣』 坂東眞砂子(新潮社) 《12月》 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 12月12日号     『鷲の驕り』 服部真澄(祥伝社) ★★★★     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社) ★★★★ 『蝕みの果実』 船戸与一(講談社) 〈メインディッシュ1〉     李淳〓 (〓は馬偏に日)・評 週刊宝石 12月19日号     ※ 蝕まれつづけるアメリカの姿をスポーツを縦軸にして描く試み 『恋』 小池真理子(早川書房     百人書評 ダ・ヴィンチ 1997年1月号 『模造人格』 北川歩実(幻冬舎) 〈エンターテインメント情勢分析〉     笠井潔・評 すばる 1997年1月号     ※ 人格と記憶 『山妣』 坂東眞砂子(新潮社)     三橋暁・評 週刊現代 12月21日号     ※ …この大作は作者にとって大きなマイルストーンとして記憶される作品になるだろう。       どなたたも、どうか、この傑作を読み逃しなきよう。 『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     向井敏・評 朝日新聞 12月1日号 『日本探偵小説事典』 江戸川乱歩・著 新保博久・山前譲 編(河出書房新社) 〈エンターテインメント〉     北村薫・評 読売新聞 1996年12月9日     ※ 乱歩の“未収文”丹念に拾う 編集者の偏執ぶりにただ脱帽 『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社)     池上冬樹・評 産経新聞 1996年12月8日 「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1997年1月号     『山妣』 坂東眞砂子(新潮社)     『困った奴ちゃ』 小沢茂弘・高橋聰(ワイズ出版)     『冬の炎 上下』 高橋治(集英社)     『日暮れ竹河岸』 藤沢周平(文藝春秋)     『Shall we ダンス?』 周防正行(幻冬舎)     『ハロー・グッドバイ』 糸杉紗衣(朝日新聞社)     『猫とみれんと』 寒川猫持(文藝春秋) 「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1997年1月号     『書剣恩仇録一 秘密結社紅花会』 金庸(徳間書店)     『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社)     『神々の座を越えて』 谷甲州(早川書房)     『雨の扉』 薄井ゆうじ(光文社)     『殺人百萬発』 浜田文太(トクマ・ノベルズ) 『群衆の悪魔 −デュパン第四の事件』笠井潔(講談社)〈ニューウエーブ作家が選ぶ、今月のミステリー〉     有栖川有栖・評 uno! 1997年2月号 『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     池波志乃・評 週刊朝日 12月27日号 「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 12月22日     『女友達』 新津きよみ(角川ホラー文庫)     ※ こまやかな筆致の本格サスペンス     『渇き』 東直己(勁文社)     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社) 「エンターテインメント私のベスト3」 小谷真理・評 日本経済新聞 12月22日     『山妣』 坂東眞砂子(新潮社)     ※ 伝説と現実のズレを巧妙に描く 『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社)〈特選推理小説〉     吉野仁・評 週刊現代 12月28日号     ※ 恐るべき「殺し屋」はよみがえったのか? お馴染みキャラクター最大の危機を描く       ……これぞ、現代サスペンスの極致である。 「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 12月26日号     『渇き』 東直己(勁文社) ★★★1/2     ※ 細部描写に優れ、プロットも巧み        − ただ惜しむらくは真相の構図が紋切り型で最後が腰砕けになってしまう。 『味姦』 山田正紀(徳間書店トクマノベルス)     大森望・評 小説すばる 1997年1月号     ※ 最新作「味姦」で、ついに完結。       山田正紀の「女囮捜査官」五部作は堂々たる本格ミステリだ。必読! 『凶眼』 打海文三(徳間書店)     坂東齢人・評 小説すばる 1997年1月号     ※ 狡猾で、世間知らずだが、憎めない。リアルな女性像が魅力の、打海文三「凶眼」。 「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1997年1月号     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社)     『北の狩人』 大沢在昌(幻冬舎)     『凶眼』 打海文三(徳間書店) 「現代ミステリーベスト3」 関口苑生・評 小説現代 1997年1月号     『天啓の宴』 笠井潔(双葉社) 「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1997年2月号     『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社)     『奇跡島の不思議』 二階堂黎人(角川書店)     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社) 「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1997年2月号     『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社)     『凶眼』 打海文三(徳間書店)     『渇き』 東直己(勁文社)     『鷲の驕り』 服部真澄(祥伝社)     『山妣』 坂東眞砂子(新潮社)      ※ いやストーリーテリングのみならず、……どれを取っても出色で、とりわけ       山妣の孤独な生きざまとその家族のありようは深く印象に焼きついた。 「香山二三郎のミステリー・ガイド」 香山二三郎・評 産経新聞 12月25日     『凶眼』 打海文三(徳間書店)     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社)     『鷲の驕り』 服部真澄(祥伝社) 『山妣』 坂東眞砂子(新潮社)     下森真澄・評 オール讀物 1997年1月号 『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     池波志乃・評 週刊朝日 1996年12月27日号     ※ 言葉の洪水に溺れて 京極ランドにはまってしまう